機動隊員自殺、県に賠償命令＝パワハラと因果関係は認めず―神戸地裁

　兵庫県警の機動隊に所属していた木戸大地さん＝当時（２４）＝が２０１５年に自殺したのは、先輩によるパワハラが原因だとして、遺族が県に約８０００万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が２２日、神戸地裁であった。久保井恵子裁判長は約１００万円の支払いを命じたが、パワハラと自殺との因果関係は認めなかった。 　判決によると、木戸さんは１２年に機動隊へ配属。１５年７月ごろからうつ病の症状が表れ、同１０月、寮の自室で首をつって自殺した。 　久保井裁判長は、先輩が木戸さんのミスを怒鳴って叱ったり、試験のカンニング疑惑を必要以上に厳しく追及したりしたことはパワハラに当たると認定。一方で、これらの行為がうつ病発症の主な要因になったとは言えないと判断した。 　福田充宏・県警監察官室長の話　判決内容を検討し、関係機関と協議の上、今後の対応を決めたい。　（了）【時事通信社】