脱税指南、役員ら再逮捕＝顧客の暗号資産取引で―東京地検

　顧客らに脱税を指南し、仮想通貨（暗号資産）取引で所得税計約７６００万円を免れさせたとして、東京地検特捜部は２１日、所得税法違反容疑で、登記上アラブ首長国連邦・ドバイに拠点を置く「ＫＰＴ　Ｇｅｎｅｒａｌ　Ｔｒａｄｉｎｇ　ＬＬＣ」役員、多和田真一容疑者（７１）ら２人を再逮捕した。また顧客の佐藤俊彦（６３）＝埼玉県川口市＝、森尻幸子（６４）＝群馬県みどり市＝両容疑者ら３人も逮捕した。 　多和田容疑者の再逮捕容疑は、佐藤容疑者の暗号資産がＫＰＴに帰属するように装って取引で得た利益を除外し、２０１８年までの２年分の所得税約４１００万円を脱税。森尻容疑者の１８年分所得税約３５００万円についても同様の方法で免れさせた疑い。　 　関係者によると、多和田容疑者は約１６０の企業・個人を顧客とし、脱税を指南していたという。 　特捜部は２１日、顧客企業に脱税指南したとする法人税法違反罪などで多和田容疑者ら３人を起訴。顧客の太陽光発電会社「ＳＵＮＳ」（鹿児島県）、人材派遣会社「ＳＵＮ」（東京都）の役員もそれぞれ在宅起訴した。（了）【時事通信社】