オスプレイ飛行中止求め提訴＝横田基地周辺住民ら―東京地裁支部

　米軍横田基地（東京都福生市など）の周辺住民ら１２８２人が２０日、輸送機オスプレイの騒音被害への損害賠償や飛行差し止めを国に求める訴訟を東京地裁立川支部に起こした。 　原告団長の奥村博さん（７１）は記者会見で、「ホバリング音で生活が成り立たないと言う原告もいる。安全保障のためだからと我慢はできない」と強調。第２陣提訴に向けて原告を募集すると明らかにした。 　住民側は訴状で、オスプレイが配備された２０１８年以降、騒音を伴う離着陸回数が増え、特有の低周波音による圧迫感や家屋の振動などが発生したとし、「受忍限度を超え違法だ」と主張した。 　過去３年分の慰謝料として計約１０億円を請求したほか、オスプレイ配備計画が２４年までに６機から１０機に増えることから、将来分の賠償も要求。オスプレイは終日、他の航空機は午後７時から１２時間の飛行差し止めを求めた。　 　オスプレイをめぐっては、岩国基地（山口県岩国市）周辺住民らも飛行差し止めなどを求める訴訟を起こしたが、「国の支配の及ばない第三者行為」として差し止めを認めない判決が２１年に最高裁で確定している。（了）【時事通信社】