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帰還、2割が「判断つかない」=説明会実施も不安の声―原発立地の福島県大熊町


 福島県大熊町の「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)の避難指示が30日に解除される。2021年11月に実施された住民への意向調査では、23.3%が町へ戻るか「まだ判断がつかない」と回答。東京電力福島第1原発が立地する同町は事故の影響で約8年にわたり全域に避難指示が出され、今も帰還困難区域が多く残る。町は帰還に向けた説明会を開いているが、不安を拭えない住民も多い。  復興拠点内にあった自宅を解体したという同県いわき市の男性(61)は、「『ない』と言っていた事故があったのだから、安定状態にあるとの話だけでは納得できない。安全神話の繰り返しじゃないのか」と不安を隠さない。今月初めに開かれた説明会では、東電から住民に直接説明がないことに不満を訴えた。町への思いは強く、「大熊に関わっていたいと思うから(戻らないとは)簡単に決断できない」と話す。  「月日がたっている。除染して体に害はないとの説明だけで帰る判断はできない」と語るのは、現在いわき市に住む綿路則子さん。「復興拠点の生活インフラや周辺環境の整備を通じて5年後、10年後の将来像を示してほしい」と願う。拠点内にある自宅周辺の家屋の解体作業にばらつきがあるといい、「帰還する意向がない人の家がそのままになっていると防犯面で不安だ」と町に対し帰還しない人の土地や家屋の扱いを早急に決めるよう求めた。  こうした意見に対し、町の担当者は「不安や疑問を丁寧に聞き取って対応していきたい」と話した。  住民への意向調査では、「戻りたいと考えている(将来的な希望も含む)」との回答が13.1%、「戻らないと決めている」が57.7%だった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕JR常磐線大野駅周辺の「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)。駅前に並んでいた商店街の店舗は解体され更地になった=16日午後、福島県大熊町
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