ＷＴＯ閣僚会議、１日延長＝大詰めの調整続く

　【ジュネーブ時事】世界貿易機関（ＷＴＯ）閣僚会議は１５日、４日間の日程を１日延長し、１６日まで議論を続けることを決めた。ロシアによるウクライナ侵攻で穀物価格が高騰する中、輸出規制の抑制を柱とする食料安全保障対策などで調整を継続し、妥協点を探る。 　１５日は、残されたテーマとしてＷＴＯ改革と電子商取引を議論。これと並行し、各国は非公式の会合を断続的に開き、食料安保や新型コロナウイルス対策、漁業補助金などで詰めの協議を行った。 　ＷＴＯ改革では、紛争処理の最終審となる上級委員会の見直しが焦点。トランプ米前政権が委員の任命に反対した結果、機能不全に陥り、２０件以上の審議がストップしている。バイデン政権は時間をかけて検討する姿勢を示しており、結論は先送りされる公算が大きい。　【時事通信社】 〔写真説明〕世界貿易機関（ＷＴＯ）本部＝１１日、ジュネーブ（ＡＦＰ時事）