１２日に避難指示解除＝福島・葛尾村の復興拠点―政府

　政府の原子力災害対策本部（本部長・岸田文雄首相）と復興推進会議は３日、合同会合を開き、東京電力福島第１原発事故により原則立ち入りが禁止されている帰還困難区域のうち、福島県葛尾村の「特定復興再生拠点区域」（復興拠点）の避難指示を１２日に解除すると正式に決定した。帰還困難区域で、住民の居住が可能になるのは初めて。 　岸田首相は「帰還困難区域の避難指示解除は、福島の本格的な復興再生実現のため重要な課題だ」と強調。同村以外の復興拠点についても「解除に向けた取り組みを進め、復興をさらに加速させていく」と述べた。　 　今回解除されるのは、帰還困難区域となっている野行地区（約１６００ヘクタール）内の復興拠点（約９５ヘクタール）で、３０世帯８２人の住民登録がある。 　葛尾村の篠木弘村長は決定を受け、「住民が帰還できる環境が整ったことは、村の復興に向けた大きな一歩だ」などとするコメントを出した。 　復興拠点については、双葉町が６月以降、大熊町が６月下旬～７月上旬の避難指示解除を目指している。（了）【時事通信社】