他社の見積額漏えいか＝不適切な関係、常態化―病院汚職・警視庁

　独立行政法人「国立病院機構」（東京都目黒区）が運営する下志津病院（千葉県四街道市）をめぐる汚職事件で、収賄容疑で逮捕された同病院元企画課長安彦昌人容疑者（６０）が事業発注の際、贈賄側の会社社長に他社の見積額を漏らした疑いがあることが１３日、警視庁捜査２課への取材で分かった。 　下志津病院では他にも２人の職員が入札情報の漏えいに関わっていたことも判明。同課は、贈賄容疑で逮捕した電気製品販売会社「小松電器」社長松丸隆行容疑者（４３）との不適切な関係が常態化していたとみて調べる。　 　同機構は３月、松丸容疑者側から飲食や旅行などの接待を受けていたとして、本部職員ら２８人を処分した。 　調査報告書によると、下志津病院では洗剤の購入などをめぐり、職員２人が松丸容疑者側に他社の入札情報などを不正に伝えていたという。 　安彦容疑者は２０１９年４月に同病院企画課長に着任。松丸容疑者とは着任前からの知り合いだったといい、同病院が発注する事業をめぐって便宜を図った見返りに、９０万円相当の接待や物品を受け取ったとして逮捕された。（了）【時事通信社】