女王演説、皇太子が代読＝英施政方針、健康不安が影

　【ロンドン時事】英国のエリザベス女王は１０日の英議会開会式を欠席した。女王の開会式欠席は約６０年ぶり。開会式で行う施政方針演説は伝統的に女王が行ってきたが、今回は長男のチャールズ皇太子が代読した。 　女王演説は、時の政権が作成した原稿を女王が議場で読み上げる。しかし、女王は今回、「移動が困難」（王室）だとして欠席した。女王が在位中に欠席したのは妊娠中だった１９５９年と６３年の２度だけだった。 　９６歳の女王は今年在位７０周年を迎えた。来月には華やかな祝賀行事が相次いで開かれる予定。準備は佳境に入っているが、女王は最近公務への出席を相次いで取りやめており、健康問題が影を落としている。　【時事通信社】 〔写真説明〕１０日、英議会の開会式に臨席するチャールズ皇太子（ＡＦＰ時事）