入所者２人殺害で起訴＝空気注入の介護施設元職員―水戸地検

　茨城県古河市の介護老人保健施設「けやきの舎（いえ）」で入所者２人が体内に空気を注入され殺害された事件で、水戸地検は２８日、元職員の赤間恵美容疑者（３６）＝同市大和田＝を殺人罪で起訴した。鑑定留置の結果、刑事責任を問えると判断した。地検は認否を明らかにしていない。 　起訴状によると、赤間容疑者は２０２０年５月３０日、入所していた鈴木喜作さん＝当時（８４）＝の点滴チューブから空気を注入し、空気塞栓症による急性循環不全で死亡させ、同年７月６日には入所者の吉田節次さん＝同（７６）＝を同じ手口で殺害したとされる。いずれも点滴チューブにシリンジ（注射器の筒）をつないで空気を入れたとみられる。　 　県警によると、赤間容疑者は２０年４月下旬から施設で働き始めた。看護師や介護職員として勤務し、吉田さんが死亡した当日、別の職員から不審な行動を問いただされ、自主退職した。 　地検は１月１２日～４月２２日、赤間容疑者を鑑定留置し、精神状態を調べていた。（了）【時事通信社】