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「条件付き運航」横行か=国交省は運用認めず―不明15人の捜索続く・観光船事故


 北海道・知床半島沖で起きた観光船「KAZU I(カズワン)」の遭難事故で、運航会社「知床遊覧船」(北海道斜里町)は天候が悪化した場合に引き返す「条件付き運航」という運用をしていたことが28日、分かった。国土交通省は出航基準を満たさない場合は見合わせるのが原則だとし、海上運送法に反する可能性もあるとみて詳しい経緯を調べている。  事故では乗客乗員計26人のうち、依然として15人が安否不明となっている。船体も見つかっておらず、第1管区海上保安本部(北海道小樽市)は巡視船艇などで捜索を続けている。  27日に記者会見した知床遊覧船の桂田精一社長(58)によると、同社では「波が1メートル以上、風速8メートル以上」の場合に欠航とし、視界が300メートルない時も出航できないとしていた。こうした基準は地元の同業者の間で「暗黙の了解」(桂田社長)になっていたという。   カズワンは知床岬までを往復する3時間のコースの途中で消息を絶ったが、同社は天候悪化時に引き返す条件付き運航としていた。こうした運用について、国交省担当者は「風速などが基準を上回る恐れがある場合は出航を見合わせなければならない」と指摘した。  海上運送法は、観光船の事業許可を得た上で、事業開始日までに安全管理規定を作成し、国交相に届け出るよう定めている。同省によると、風速など出航可否の判断基準となる数値も明示しなければならないという。  桂田社長は会見で、同社の安全管理規定では、風速などが明記されていなかった可能性に言及。基準を上回るケースを想定した条件付き運航とともに、海上運送法に反していた可能性がある。  カズワンは午前10時に出港。午後1時13分、他の運航会社に「今カシュニの滝だけど戻るのが遅れます」と無線で連絡があった。5分後には「船首が浸水している」と救助要請があり、当時の波の高さは2メートルだった。(了)【時事通信社】
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