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企業の「ブレーキ役」に=事故経験の弁護士訴え―福知山線脱線


 2005年のJR福知山線脱線事故で負傷した藤原正人さん(38)は、事故後に弁護士となり、企業経営者らに従業員のケアや安全配慮の大切さを説いている。「事故のリスクを考えずに事業を進める経営者もいる。弁護士として良いブレーキ役になりたい」と話す。  当時大学4年生だった藤原さんは司法試験の予備校に向かう途中で事故に遭った。乗っていた車両がカーブで大きく2度揺れたかと思うと、前方の車両が吹っ飛んでいくのが見えた。洗濯機の中でかき回されるような衝撃で「前後左右も分からず、どうすることもできなかった」と振り返る。  乗っていた3両目は前後が180度回転して止まった。太ももが内出血するなどのけがをし、約2週間は腫れた脚を引きずりながら予備校に通う日が続いた。「あの時死んでいたかもしれない。頑張らなあかん」と猛勉強し、08年に司法試験に合格。弁護士になった。  労務問題を扱う中で、従業員の心のケアが不十分で職場を離れる人を見た。「心身の不調がある時に事故が起こる」。脱線事故をめぐっては、「日勤教育」と呼ばれるJR西日本の懲罰的な指導方法が問題視された。藤原さんは「従業員の働きやすい環境が大事」と訴える。  企業の依頼で労務関係のセミナー講師を務めることもあり、事故の経験を話すと多くの経営者が耳を傾けてくれるという。「一歩立ち止まる視点があれば事故を防げるかもしれない。その役割を担えれば」と力を込めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕JR福知山線の脱線事故現場で取材に応じる藤原正人さん=4月6日、兵庫県尼崎市
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