前園長ら２人在宅起訴＝５歳児バス熱中症死―業過致死罪・福岡地検

　福岡県中間市の双葉保育園で昨年７月、園児の倉掛冬生ちゃん＝当時（５）＝が送迎バス内に取り残され熱中症で死亡した事件で、福岡地検は４日までに、業務上過失致死罪で、バスを運転していた浦上陽子前園長（４４）＝辞任＝と園児の降車補助担当だった女性保育士（５８）を在宅起訴した。地検は認否を明らかにしていない。起訴は３月３１日付。 　起訴状によると、２人は昨年７月２９日午前８時３５分ごろ、保育園の駐車場で園児をバスから降車させた際、冬生ちゃんが降りたことを確認しないまま、バスのドアを施錠。同日午後５時１５分ごろまで車内に冬生ちゃんを放置し、熱中症で死亡させたとされる。 　福岡県警は昨年１２月、今回起訴された浦上前園長ら２人のほか、冬生ちゃんのクラスの当時の担任と副主任も業務上過失致死容疑で書類送検していた。地検は、担任と副主任について「起訴するに足りる証拠がない」として、不起訴とした。 　冬生ちゃんの母親は起訴を受け、「４人全員が起訴されなかったことに対し、残念な気持ちを抱かざるを得ない。起訴された２人にはできる限り重い処罰が科されることを望みます」などとコメントした。 　双葉保育園の話　改めて全職員で安全対策について確認を行い、二度とこのような事故を起こさないよう努力する。（了）【時事通信社】