インド太平洋連携を重視＝対中戦略を強化―米通商代表

　【ワシントン時事】米通商代表部（ＵＳＴＲ）のタイ代表は３０日、バイデン政権が中国への対抗策として提唱する多国間の経済圏構想「インド太平洋の新たな経済枠組み」の早期実現を目指すと表明した。巨額の産業補助金など、中国の不公正貿易慣行に対する圧力の強化に向けて「新たなツールと戦略的な国内投資が必要だ」とも訴えた。 　下院歳入委員会の公聴会で、今年の通商戦略について証言した。この中でタイ氏は、新経済枠組みが「インド太平洋地域での経済戦略の中心」に位置付けられると説明。新型コロナウイルスの世界的な流行やロシアのウクライナ侵攻を受け、米国が「安心できない貿易相手国に依存している」ことが露呈したと指摘した上で、中国やロシアへの依存から脱却するため、有志国と共にサプライチェーン（供給網）を強化すべきだと述べた。　【時事通信社】