starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

ウクライナ首都で戦闘激化も=ロシア軍、南部で攻勢―チェルノブイリ原発でトラブル・侵攻2週間


 【イスタンブール、ワシントン時事】ロシア軍がウクライナへの本格侵攻を開始し、10日で2週間。首都キエフ一帯で部隊を増強させ、ウクライナ軍との戦闘が激しくなると予想される一方、黒海の沿岸地域を含む南部でも攻勢が続く。「限定的停戦」に基づく住民の退避はほとんど進まず、市街戦が本格化すれば、犠牲者の拡大は避けられない状況だ。  ロシア軍が占拠する北部のチェルノブイリ原発では9日、周囲で交戦が続く中、電力供給が途絶えるトラブルが発生。ウクライナ当局は、冷却機能が働かなくなり、放射性物質が大気中に広がる可能性に言及した。しかし、国際原子力機関(IAEA)によれば、使用済み核燃料プールと十分な量の冷却水により電力供給がなくても冷却を行えるため、安全性への重大な影響はないという。  ロシア軍はキエフの西側から包囲を始め、キエフの北西に位置するイルピンなどが激しい砲撃の対象となった。米国防総省の分析によれば、これに加え、北方のチェルニヒウや東方のスムイからもキエフに進軍を始めた。同省高官は「依然として、ロシア軍はキエフを包囲し、制圧することを目標としている」と指摘する。  また、南部では、既にヘルソンとベルジャンシクが制圧され、ミコライフへの攻撃が激化。黒海沿いの要衝オデッサが危険にさらされている。アゾフ海沿いの要衝マリウポリも包囲され孤立状態にある。  ただ、ウクライナのメディアによると、ゼレンスキー大統領は9日、「約2週間にわたる抵抗により、われわれは降伏しないことが示された」と強調。失地回復に向け、ロシア軍との交戦を続けると訴えた。  ロシア国防省は連日、キエフなど5都市で民間人を避難させる「人道回廊」設置のための「限定的停戦」を発表しているが、ほとんど機能していない。8日は、設定された10ルートのうち、スムイから中部ポルタワに抜けるルートのみで住民の移動が実現。避難の対象者は少なくとも数十万人規模とみられるが、実際に移動できたのは約5000人にとどまった。  国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は8日の声明で、ロシア軍による2月24日のウクライナ侵攻開始以降、国連が確認した民間人の死者は474人になったと公表した。しかし、ウクライナ非常事態庁は2日時点で「民間人2000人以上が死亡した」と発表。ロシア軍の攻撃が激しい各地では、地元当局者らがシェルターなどで籠城状態にあり「死傷者を数える機会すらない」(マリウポリ市長)のが現状だ。 【時事通信社】 〔写真説明〕8日、ウクライナ中部ビラツェルクワで、空爆によって破壊された街を歩く男性(AFP時事) 〔写真説明〕8日、キエフ近郊イルピンで、雪の中、兵士らに助けられ避難するウクライナの高齢者(AFP時事) 〔写真説明〕8日、キエフ近郊イルピンで、攻撃で橋が破壊された川を渡って避難する親族の無事を祈るウクライナの女性(AFP時事)
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.