行方不明なお２５２３人＝東日本大震災１１年―警察庁

　警察庁は９日、東日本大震災から１１年となるのを前に被害状況を発表した。死者は１２都道県で計１万５９００人、行方不明者は６県で計２５２３人に上る。昨年３月以降、新たに３人の遺体の身元が確認された。 　行方不明者は宮城１２１３人、岩手１１１０人、福島１９６人。死者は宮城９５４４人、岩手４６７５人、福島１６１４人。身元が未確認の遺体は岩手４７人、宮城６人となった。　 　新たに身元が判明したのは宮城２人、岩手１人。宮城県東松島市の女性＝当時（６１）＝は昨年２月、同市の工場敷地内で白骨化した状態で発見され、同３月４日に歯型やＤＮＡ型鑑定で本人と分かった。 　他の２人は震災直後などに発見されたが、損傷が激しいことなどから身元不明のままだった。警察は、母親から引き継がれるミトコンドリアＤＮＡの鑑定や、遺体の発見場所から被災地点を推定する「マッピングポインティング」など近年導入した手法を駆使して特定にこぎ着けた。 　警察は、毎月１１日などに実施している行方不明者の捜索を続けるとともに、身元の特定を進める。（了）【時事通信社】