キエフなどで「限定的停戦」＝ロシア軍、国境戦力全投入か―ウクライナ

　【イスタンブール、ワシントン時事】ロシア国防省は８日、軍事作戦展開中のウクライナ各地で民間人を避難させる「人道回廊」設置のため、８日午前（日本時間夕）に首都キエフなど５都市で「限定的停戦」に入ったと発表した。ただ、７日までの人道回廊設置の試みは失敗に終わっており、退避がどの程度進むかは不透明だ。 　一方、米国防総省の分析によると、ロシア軍はこれまでにウクライナ国境地帯に集結させた戦力のほぼ１００％を投入。侵攻が始まった２月２４日以降、ミサイル６２５発以上を発射した。ウクライナ軍の抵抗も根強く、総力戦の様相を呈している。 　キエフ以外の４都市は南東部の要衝マリウポリ、北東部のハリコフ、スムイ、チェルニヒウ。スムイでは７日夜、「敵軍機による集合住宅への陰湿な攻撃」（ウクライナ非常事態庁）で、子供２人を含む少なくとも９人が死亡した。　【時事通信社】