李、尹氏が期日前投票＝コロナ拡大で懸念も―韓国大統領選

　【ソウル時事】韓国大統領選の期日前投票が４日始まり、革新系与党「共に民主党」の李在明前京畿道知事と保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦前検事総長も一票を投じた。接戦を演じる両陣営は、９日の本投票を含めた投票率の行方に神経をとがらせている。 　期日前投票は５日までの２日間。ソウルで投票を終えた李氏は「国民と共に必ず勝利し、統合・経済・平和の道を開く」と強調した。南部・釜山で投票した尹氏はフェイスブックで「本投票１日だけでは、３日間にわたって投票する（共に）民主党に勝てない」と積極的な期日前投票を呼び掛けた。 　「政権交代」を望む世論が多いだけに、投票率が高いほど尹氏に有利とみられている。一方、「組織力は与党が勝る」（国民の力関係者）とされ、投票率が伸び悩めば李氏に有利に働く可能性がある。 　懸念されるのは新型コロナウイルスの感染拡大だ。４日発表の新規感染者は２６万６８５３人で過去最多を更新しており、投票日までにさらに増える見通し。国民の力は、保守層が多い高齢者を中心に投票日の出足が鈍る恐れがあるとみて、期日前投票の呼び掛けに懸命だ。 　４日時点で自宅治療中の感染者は９０万人以上。期日前と本投票のための一時外出は認められるが、時間に制約があり、投票率低下の要因になりかねないと指摘されている。　【時事通信社】