旭川医大学長の辞任承認＝解任取り下げで―文科省

　文部科学省は３日付で、国立の旭川医科大（北海道旭川市）の吉田晃敏学長（６９）の辞任届を承認した。同大の学長選考会議が新型コロナウイルス患者受け入れに関する不適切な言動などを理由に吉田氏の解任を申し出ていたが、２月２５日付で取り下げたという。 　選考会議は昨年６月、職員に対するパワーハラスメントのほか、契約切れの学長特別補佐への報酬など計約７００万円の不正支出を行っていたなどとして、吉田氏の解任を申し出た。吉田氏は選考会議の聞き取りに応じないまま、「（自身の行為が）学内に混乱をもたらした」として文科相に辞任届を提出していた。　 　関係者によると、文科省は解任申し出を受け、吉田氏から聞き取りを行った上で、改めて大学側に事実関係の確認を求めていた。選考会議は昨年１１月に次期学長を選任しており、取り下げは速やかに新体制へ移行するためとみられる。 　吉田氏は１９７９年に旭川医科大を卒業し、同大教授を経て２００７年７月学長に就任。現在４期目で、国立大の中で最も長く学長を務めていた。（了）【時事通信社】