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人知れず通った豪雨被災地=小平選手「応援できることも大事」


 北京五輪スピードスケート女子で、小平奈緒選手(35)=相沢病院=が連覇を懸けた500メートルに臨む。平昌五輪で栄光を手にした翌年、台風が出身地の長野県を襲い、濁流が町をのみ込んだ。小平選手は多くのボランティアに交じって被災地で人知れず汗を流し、復興に心を砕いた。  2019年10月、台風19号は東日本各地で記録的な豪雨をもたらした。長野市では千曲川の堤防が決壊、約4300世帯が浸水した。  至る所に被害の爪痕が残る翌20年の春が過ぎた頃、小平選手はボランティア5人と共に、住宅にこびり付く泥を黙々とかき取ったり、丁寧に洗い流したりした。避難を余儀なくされていた家主の小林美代子さん(80)は、作業の合間に小平選手だと知った。名乗ることなくやってきた謙虚な姿に、小林さんは驚きと同時に、湧き上がる気力を感じたという。  災害から約2年後、家はリフォームされ、小林さんは自宅に再び帰ることができた。「あの時は本当に元気が出た。またお会いしてお礼が言いたい」と笑顔で語った。  同市の西沢穂孝さん(40)は、収穫間際のリンゴが被害に遭い、約50トンも廃棄せざるを得なかった。復旧のさなかに、友人のつてでリンゴ狩りに来てくれたのが小平選手だった。壊滅的な状況から復興に向けて歩みを進めた当時の話にじっくり耳を傾けてもらった。西沢さんは「気を使って来てくれた。親身になってくれ、本当に優しくて思いやりのある方だ」。感謝の思いは今も消えない。  災害発生直後、SNSに「私もできることを考えます」と投稿した小平選手。ボランティアの活動する様子も伝え、「応援されるばかりがアスリートではない。誰かを応援できることもとっても大事」と思いをつづり、被災地にエールを送り続けた。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕2019年の台風19号災害で被害を受けた西沢穂孝さん(右)の農園を訪れ、リンゴ狩りをした小平奈緒選手=20年10月26日、長野市(西沢さん提供)
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