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ファン戻る球春=コロナに新たな対応策―プロ野球


 声援なき球春から1年。春季キャンプ地にファンが戻ってくる。各球団とも新型コロナウイルスの陽性者が相次ぐ不安もある一方、有観客を歓迎する声も多い。  西武の辻監督は「応援されることで、やる気が出る」と話す。昨年は他球団の選手から「張り合いがない」との声が上がった。観客の有無で練習の緊張感は変わる。  感染予防策はさまざまだ。巨人はスマートフォンのアプリなどによる来場登録が必須で、「自治体への対応に加え、安心、安全を確保するため」と関係者。ソフトバンクは入退場者の人数を管理し、混雑の防止を図る。  強化の面でも変化が見られる。昨年と同じく水際対策で来日できない新外国人選手向けに、巨人は米国内で合同合宿を実施。練習や状態を動画で確認する手法は、楽天なども採用している。  地元への還元は限定的になりそうだ。りゅうぎん総合研究所によると、昨年のキャンプ期間の沖縄県への経済効果は約24億円で、2020年より100億円近く減った。県庁の担当者は「残念ながら今年も人出は抑制されそう」。あるホテルは例年なら9割という稼働率が、今年は3割と見込む。  ある球団幹部は「不安がないと言えばうそになる。対策を徹底し、少しでも元の姿に戻したい」と言う。戦力整備とファンとの共生を両立するには、チームにも観客にも一層の自覚が求められる。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕2021年の春季キャンプ初日、無観客の球場で練習するソフトバンクの選手ら=2月1日、宮崎市 〔写真説明〕巨人の春季キャンプで無観客を知らせる看板=2021年2月1日、宮崎市
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