「ねこ展」企画会社社長を逮捕＝消費税不正還付容疑―高価な猫仕入れ装う・東京地検

　全国の催事場で猫と触れ合えるイベント「ふれあいねこ展」を企画する会社が、高価な猫を多数仕入れたように装い、消費税計約１億９２００万円の不正還付を受けたり、受けようとしたりしたとして、東京地検特捜部は２７日、消費税法違反の疑いで、「ＬＡ・Ｃｈａｔｔｅ」（東京都中央区）社長、鄭末広容疑者（７０）を逮捕した。 　特捜部は同日、東京国税局査察部と合同で関係先を家宅捜索した。 　消費税は、仕入れ時に支払った税額が売り上げに掛かる税額より多い場合、申告することで差額の還付を受けられる。 　逮捕容疑は、架空の仕入れを計上する手法で、２０１８年１月から１９年９月までの間、消費税約９１００万円の還付を不正に受けたほか、約１億１００万円の還付を受けようとした疑い。関係者によると、１匹数百万円の希少な猫などを多数仕入れたように装っていた。 　鄭容疑者はこれまでの調べに「仕入れた猫は既に死んだ」などと説明。しかし、仕入れたとされる猫は実際には存在せず、仕入れ先として申告していた法人は実体のないペーパーカンパニーだったという。　 　鄭容疑者は、「ふれあいねこ展」の企画や展示する猫の貸し出しをする「ＬＡ・Ｃｈａｔｔｅ」のほか、都内で犬や猫、小動物などを預かるペットホテルを経営している。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕消費税の不正還付容疑で社長が逮捕されたイベント企画会社「ＬＡ・Ｃｈａｔｔｅ」が入るビル＝２１日、東京都中央区