伊藤さん「声上げれば届く」＝法改正の必要性訴え

　東京高裁で性被害が再び認定されたジャーナリストの伊藤詩織さん（３２）は２５日、東京都内で記者会見し、「時間はかかるかもしれないが、声を上げれば必ずどこかに届くと信じている」と語った。 　伊藤さんは「裁判に負けたら日本に住めなくなってしまうという恐怖と隣り合わせだった」と説明。実名で性暴力被害を訴えたことでたくさんの中傷にさらされたが、「風当たりが強くてもしっかり生きていく」と述べた。 　性行為への同意がないだけでは刑事事件として立件されにくいと現状を指摘し、「どれだけ待ったら変わるのか。誰を守るのか考えて法改正してほしい」と訴えた。 　山口敬之氏（５５）も記者会見し、判決について「全体として大いに不満がある。上告する」と述べた。ただ、東京高裁は山口氏の主張に沿い薬を盛った可能性は認めず、「伊藤さんの不法行為を認め、損害賠償を認めたことは高く評価する。でたらめを世界中にばらまいたことに強い憤りを持っている」と語った。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕控訴審判決後、記者会見するジャーナリストの伊藤詩織さん＝２５日午後、東京都千代田区 〔写真説明〕ジャーナリストの伊藤詩織さんが性的暴行を受けたとして損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決を受け、記者会見する元ＴＢＳ記者の山口敬之氏＝２５日午後、東京都千代田区