返り咲けるか伊藤＝張本も復権目指す―全日本卓球

　卓球の全日本選手権は２４日から３０日まで東京体育館で行われる。 　女子で東京五輪シングルス銅メダルの伊藤美誠（スターツ）は、昨年１１月の世界選手権で８強にとどまったが、自身の良さが多彩なサービス、レシーブにあることを改めて認識した。伊藤らしいプレーで３年ぶりの女王返り咲きを狙う。 　昨年覇者の石川佳純（全農）も６度目の優勝へ虎視眈々（たんたん）。ベテランの域に入ってきたが、フォアハンドは力強く、サービスにもさらに磨きがかかる。平野美宇（日本生命）は世界選手権で五輪女王の陳夢（中国）とフルゲームの接戦を演じた。持ち味とする高速ラリーに、厳しいコースを突ける思い切りのよさも加わってきた。 　２年ぶりの優勝を狙う早田ひな（日本生命）、１７歳の木原美悠（エリートアカデミー）にもチャンスはありそうだ。 　男子で国内屈指の実力を持つ張本智和（木下グループ）は３年間、頂点から遠ざかっている。どんな相手にも守りに入らず、強気のプレーを貫けるかがカギになる。 　宇田幸矢と戸上隼輔（ともに明大）が張本を追う。宇田は故障の影響もあって昨年は初戦敗退。持ち味の攻撃力を生かし、優勝した２年前の再現を目指す。戸上は粗削りながらフォアハンド、バックハンドとも強烈で、勢いに乗れば強いだけに初戦がポイントだろう。 　連覇が懸かる試合巧者の及川瑞基（木下グループ）も健在。Ｔリーグで力を付けた１４歳の松島輝空（神奈川・星槎中）がどこまでやれるか。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕世界卓球女子シングルス準々決勝の伊藤美誠＝２０２１年１１月２７日、米テキサス州ヒューストン（ＥＰＡ時事） 〔写真説明〕卓球のワールドテーブルテニス（ＷＴＴ）カップファイナル、男子シングルス決勝の張本智和＝２０２１年１２月７日、シンガポール（ＡＦＰ時事）