ブライト、「４２」背に大志＝憧れはジャッキー・ロビンソン―プロ野球・期待を背に（中）

　身体能力の高さが垣間見えた。中日のドラフト１位、ブライト健太外野手（上武大）は１３日の新人合同自主トレーニング初日から、ランニングなどで軽快な姿を披露。立浪和義監督からバネのある動きを褒められ、「アピールできていたらうれしい」とはにかんだ。 　都立葛飾野高時代は無名で、大学でも３年時までリーグ戦無安打。しかし、４年時の春季リーグで活躍し、直後の全日本大学選手権では西武ドラフト１位の隅田知一郎から本塁打を放つなど打率６割超と大暴れ。三拍子そろった右打者として一気に名を上げた。 　父はガーナ人。担当の正津英志スカウトは「（体に）ハーフ特有の強さとしなやかさを兼ね備える」と評する。背番号４２は複数の候補から真っ先に選んだ。尊敬する黒人初の大リーガー、ジャッキー・ロビンソンが背負った番号だからだ。 　ロビンソンの伝記映画を見て、差別に屈しない姿に感銘を受けた。何度も見返して勇気をもらったから、「ハーフの子供に目標にしてもらえるような選手になりたい」と志を抱く。 　将来の目標を「トリプルスリー（打率３割、３０本塁打、３０盗塁）のような数字を残したい」と掲げつつ、自身を冷静に見詰める。「伸びしろを評価してもらった。１年目から活躍したいが、それ以上に基礎をしっかりつくりたい」。モットーの全力プレーで、日々の練習に励んでいく。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕中日の新人合同自主トレーニングで汗を流すドラフト１位のブライト＝１３日、名古屋市中川区のナゴヤ球場