御嶽海、勢い止まらず＝進化感じる８連勝―大相撲初場所

　大関昇進の足固めを狙う場所。御嶽海の勢いが止まらない。大栄翔を押し出し、ただ一人の８連勝。初優勝を遂げた２０１８年名古屋場所以来、無傷で給金を直し、「最高だけどね。気が引き締まる」。充実感とともに緊張感を漂わせた。 　優勝経験があり、重い突き押しが武器の相手にもひるまない。突っ張りにあてがい、やや弓なりになる場面がありながらも耐えた。引きに乗じて一気に前へ。「我慢。絶対に押されるし、どこかで勝機を見て攻めるしかない」。焦りはなかった。 　上位陣と互角以上に渡り合う力があるのは確か。その半面、あっさりと土俵を割る姿も目立っていたが、今場所は「絶対に負けてはいけない。その思いが強いのかな」。劣勢でも気持ちを切らさず、これまでとはひと味違う強さを感じさせる。 　目標として常に掲げている２桁白星まであと２勝。さらに上を期待される立場であることは、自身も承知していることだろう。「あしたから、いろいろな意味で切り替えて。心も落ち着かせて、後半戦も白星をつなげられるようにしたい」。真価が問われる７日間が始まる。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕御嶽海（左）は大栄翔を押し出しで下す＝１６日、東京・両国国技館