快進撃続けた国学院栃木＝頂点逃すも、確かな足跡―高校ラグビー

　頂点を逃した悔しさと、決勝の舞台で戦えた充実感が入り交じった。栃木県勢で初めて準優勝を果たした国学院栃木の吉岡監督は「新たな道筋をつくった。下を向く必要はない」と選手をねぎらった。 　試合の分岐点となったのは１０点を追う後半１６分すぎ。ラインアウトからのモール攻撃を２度繰り返してゴール前に迫ったが、相手の防御網をこじ開けられず、フッカーの吉田は「あそこで流れが変わった」。２０分に決定的なトライを許し、突き放された。 　スクラムとラインアウトで劣勢とはならなかった。フィジカルも互角だっただけに、吉岡監督は「得点につなげるうまさが欠けていた。そこの差かな」と振り返った。 　準決勝までの４試合はいずれも１０失点以下と、ロースコアの展開に持ち込んで快進撃。試合を重ねるごとに勢いだけでなく自信も増し、守りも強固になっていった。指揮官は「強豪校と戦い抜いたのは立派というしかない」。高校日本代表候補は不在でも、高い結束力で聖地に確かな足跡を残した。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕東海大大阪仰星に敗れ、引き揚げる国学院栃木の選手＝８日、大阪・花園ラグビー場