伝統の武器で１００勝飾る＝常翔学園、強力スクラムで逆転―高校ラグビー

　４０回の出場と５度の全国制覇を誇る名門が節目の白星を挙げた。常翔学園が秋田工、天理（奈良）に続く史上３校目の大会通算１００勝を達成。ＯＢでもある野上友一監督は「先輩方が積み上げてきたものを後輩たちがつないだ。誇りに思う」と語った。 　大工大高時代の第４５回大会で花園初出場。故荒川博司氏が率いて全国屈指の強豪に育て、野上監督の下でもスクラムを強みに勝利を重ねてきた。この日は石見智翠館の鋭いタックルに苦しんだが、流れを引き戻したのはその伝統の武器だった。 　２点を追う後半１５分、敵陣ゴール前のスクラムを押し込んで相手ボールを奪取。ナンバー８のファイアラガの逆転トライにつなげた。プロップ笛木は「こだわってきたスクラムでトライ。３年間積み重ねてきたものが出た」と充実感をにじませた。 　８強入りにもフィフティーンは浮かれない。フランカーの山本主将は力強い口調で「ベスト８が目標ではない。目の前の試合を一戦必勝でやっていきたい」。９大会ぶりの頂点を狙いに定めている。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、トライを決める常翔学園のファイアラガ＝１日、大阪・花園ラグビー場