台湾、ニカラグア政府の提訴検討＝旧大使館の中国引き渡しで

　【台北、北京時事】台湾外交部（外務省）の欧江安報道官は２８日の記者会見で、中米ニカラグア政府が旧台湾大使館の中国への引き渡しを発表したことについて、「重大な国際法違反だ」と改めて非難するとともに、提訴を検討していると述べた。ニカラグアは今月、台湾と断交し中国と国交を回復していた。 　欧報道官は会見で、旧大使館について台湾は１ドル（約１１４円）でニカラグアのカトリック大司教区と売買契約を完了しており、所有権は大司教区に帰属すると主張。「ニカラグア政府は断交後もわれわれの旧大使館や公文書を保護する義務がある」として、断交後の公館の保護などを定めた「外交関係に関するウィーン条約」の規定を順守するよう求めた。　【時事通信社】 〔写真説明〕台湾外交部（外務省）＝台北（ＥＰＡ時事）