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患者ら「心の支え失った」=症状悪化、PTSD懸念も―大阪ビル放火で専門家


 「心の支えだった」「この先どうしたら」。大阪市北区のビル放火事件で、現場となった「西梅田こころとからだのクリニック」の患者からは、治療の中断や「居場所」を失ったことへの不安の声が絶えない。行政も相談窓口を設けて対応しているが、専門家は「症状が悪化したり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したりする可能性もある」と懸念している。  同クリニックは、心の病で休職するなどした人の職場復帰に力を入れ、定期的にグループワークなどを行う「リワークプログラム」を実施。死亡した院長の西沢弘太郎さん(49)は多くの患者に信頼され、大阪府内からだけで少なくとも600人が通院していた。  うつ病とパニック障害で約5年前から通う大阪市の男性会社員(46)は「大事な居場所だった。家族に言えないことも相談できた」と振り返る。2週間に1回、5分ほど話すだけだったが心が癒やされた。転院先を探すつもりだが、「西沢先生以上の人はいない。この先どう病気と向き合えばいいのか。不安しかない」と漏らした。  息子(35)が通院していた大阪府茨木市の男性(63)は「神様みたいな先生だった」と話す。息子は職場復帰の日も近そうだったが、事件後にふさぎ込んでしまったという。数年前から通う男性(33)も「心の支えだった」と悔やんだ。  精神科医で「成城墨岡クリニック分院」(東京都世田谷区)の墨岡孝院長(74)は「精神科の患者は主治医とのつながりが深く、関係が断ち切られた衝撃は大きい」と指摘。治療が振り出しに戻ったり、PTSDを発症したりする危険もあるとし、「継続して受診できるよう、早く転院先を見つけるべきだ」と話した。  大阪府と大阪市は20日から専用ダイヤルを設置し、患者の相談に応じている。(了)【時事通信社】
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