米大型歳出法案、めど立たず＝与党議員が反対、バイデン氏打撃

　【ワシントン時事】米与党民主党のマンチン上院議員は１９日、バイデン大統領の看板政策である子育て支援や気候変動対策などを盛り込んだ１兆７５００億ドル規模（約２００兆円）の大型歳出法案について「賛成できない」と表明した。法案の議会通過はめどが立たず、バイデン氏にとって大きな打撃となりそうだ。 　「ビルド・バック・ベター（より良い再建）」と名付けられた法案には、子育て世帯への負担軽減、処方箋薬のコスト引き下げ、電気自動車（ＥＶ）の普及策などが含まれている。上院では与野党の勢力が拮抗（きっこう）。民主党から一票でも「造反」が出れば、可決できなくなる。 　マンチン議員は１９日発表した声明で、大型歳出法案が財政赤字を拡大させ、一段の物価高を招くと懸念。「この巨額法案を前に進めるための賛成票を投じることはできない」と明言した。　【時事通信社】 〔写真説明〕米与党民主党のマンチン上院議員＝１１月１８日、ワシントン（ＡＦＰ時事）