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「受けて立つ」相撲に新境地=照ノ富士、近づく若き日の理想―大相撲クローズアップ


 大関返り咲きに、横綱昇進。獅子奮迅の1年にふさわしい締めくくり方だった。11月の九州場所で自身初の全勝優勝を果たした照ノ富士は「理想の相撲に近づいてきていると思う」。千秋楽に確信したような口ぶりで語った。  九州では、これまで以上に「受けて立つ」相撲が目立った。千秋楽では好調だった貴景勝の当たりを正面から受けて完勝。ある古参親方は「他の親方とも、『攻め手がないな』と話していた。膝がしっかり曲がっていることに加え、背中の丸まり方がいい」と評する。照ノ富士は「受け止めて、自分の形をつくって取るのは昔からやってきたこと」。両膝の故障で低迷する前から目指していた形だと言い切った。  長年、付け人を務めた元幕下駿馬の中板秀二さんは、若い頃の照ノ富士が「受けて立つ」相撲を口にしていた記憶はない。だが、全盛期に正面から受けて自らの形に持ち込んでいた「魁皇関(現浅香山親方)に憧れていた。心に秘めていたのだろう」と語る。最初の大関時代は大きな体を武器に安易に相手を引っ張り込み、これが膝のけがにつながった。今の相撲は「受けても余力がある状態。前に圧力をかけながら相手の力を吸収している」と違いを分析する。  場所後に電話を受けた際には言葉の節々に自信があふれていた。けが以前の「何をやっても勝てる」という若さから来るものとは違い、「今は自信に対する裏付けがちゃんとあるようだった」と中板さんは振り返る。  30歳になったばかりで、大関以下に脅かすような存在は出てきていない。理想の横綱相撲が完成に近づけば、しばらく照ノ富士の時代が続きそうだ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕大相撲九州場所で阿武咲(手前)と組み合う照ノ富士=11月17日、福岡国際センター
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