「必要な支援すべて行う」＝米大統領、竜巻被災地を視察

　【ワシントン時事】バイデン米大統領は１５日、竜巻で甚大な被害を受けた南部ケンタッキー州を視察した。この後、同州ドーソンスプリングスで演説し「必要な支援はすべて行う」と表明。がれきの撤去や避難所運営など、発生後３０日間の緊急対策の費用について、連邦政府が全額賄うと明らかにした。 　バイデン氏は被害の大きかったメイフィールドの状況を上空から確認。建物が倒壊しがれきが積み重なった現地を歩き、被災者に語り掛けたり、抱き締めたりして励ました。「あなた方を置き去りにはしない」と述べ、クリスマスを控え家や家族を失った人々への精神的ケアを重視する姿勢を示した。 　１０～１１日にかけて南部・中西部で相次いで発生した竜巻では、これまでに５州で８８人の死亡が確認された。ケンタッキー州内の死者は７４人に達し、１２２人の行方が分かっていない。一部地域では水道や電気、通信網が途絶し、州政府や連邦政府が復旧を急いでいる。　【時事通信社】 〔写真説明〕１５日、米ケンタッキー州ドーソンスプリングスで演説するバイデン大統領（ＥＰＡ時事）