香港税関、生きたイセエビ９００キロ押収 中国本土へ密輸か

【香港ＡＦＰ＝時事】香港税関は１５日夜、スピードボートから生きたイセエビ約９００キロを押収した。当局は、オーストラリア産イセエビの中国本土への密輸の取り締まりを強化している。（写真は香港税関が押収したイセエビ）　両国関係が悪化する中、中国は豪州産品の輸入を制限している。その中には、中国本土で人気のイセエビも含まれる。　輸入制限のない香港では、豪州産イセエビの輸入量が急増しており、その大半が中国本土に密輸されている可能性が指摘されている。　香港税関が１６日に発表したところによると、今回押収されたのは、イセエビ約８９０キロとナマコ約９３０キロ。香港島南部の港から、暗闇に紛れて出発しようとしたスピードボートで見つかった。原産地は今のところ不明。　香港税関長は先月、豪州産イセエビの密輸を「国家安全保障上の脅威」と呼び、取引を取り締まると宣言していた。　昨年１０月、中国本土で非公式の輸入禁止令が出されて以来、豪州産イセエビの香港への輸出が急増している。同国の漁業研究開発機関のデータによると、以前は４９００万円程度だった月間輸出額は、今年６月のピーク時には約２２億円を超えた。【翻訳編集ＡＦＰＢＢＮｅｗｓ】〔ＡＦＰ＝時事〕（2021/11/17-12:42）