
本書は、当社が運営する児童発達支援・放課後等デイサービス「スタジオそら(R)」が、2012年から約3,900人に対し現場で行ってきたケーススタディを基にした書籍です。
(「スタジオそら」は、2023年1月に放送された、発達障害をテーマにしたテレビドラマ『リエゾン-こどものこころ診療所-』の取材協力をしています。)
運動には筋力や体力、柔軟性、瞬発力といった身体的能力だけでなく、「ボールに注意を向け、目で追う力」や「相手の動きを判断する力」といった認知的能力を要することがあります。
また、子どもは、未経験であったり、予測を立てるのが苦手であったりすると、「速いボールが飛んでくるのが怖い」「自分にできるかどうかわからない」という不安や恐怖心を抱くこともあります。
そうした心理的な側面の影響でチャレンジすることを拒むなど、経験を積むことができないままになることもあるでしょう。
発達の課題を抱える子どもたちのなかには、身体的機能や脳の機能などの発達にアンバランスさがあるために、つまずくポイントが周囲と異なることもあります。
集団指導では一律の指導方法が取られるため、子どもによっては十分に力を発揮できないことがあります。
アース・キッズ株式会社の「スタジオそら」では、年間1,000人以上の子どもたちに5万回以上の療育プログラムを提供しています。これらのプログラムは、認知行動療法(CBT)や応用行動分析学(ABA)に裏打ちされた、エビデンスに基づく内容になっています。
それらのプログラムを、家庭でもできるようなトレーニング方法として整理することで、子どもの「できた!」「運動っておもしろい!」という体験や、「やればできるんだ!」という達成感を育むきっかけ作りができれば、と出版に至りました。
園や学校に入ると、同じ学齢の子どもたちとの比較が生まれたり、カリキュラムによる目標があったりして、「○○ができるようにならなければ」という気持ちが強くなる子どもや保護者もいることでしょう。
本書で紹介するプログラムは、マット運動、鉄棒、とび箱の、学校の体育でも取り組むことの多い3つを取り上げています。
本書に基づいたプログラムを展開することで、マット運動や鉄棒、とび箱だけではなく、他の運動へ応用できるような、からだの使い方や力の入れ方を習得することができるかもしれません。
また、本書を通して、保護者の方々に知っていただきたい声かけのポイントも、共有できることを期待しています。
■本書の内容

苦手の理由を知ることで、子どもに寄り添いながら、親子で「楽しく」取り組めることをポイントに作りました。
<目次より>
(1)「できた!」をサポートするために
・運動が好きになるには
・運動が得意な子と苦手な子
・運動が苦手な理由
・「スモールステップ」の組み立て方
・「サポート」の出し方
・「ほめる」ポイント
・子どもの注意をひくために
・うまくいかないときの工夫のポイント
・楽しみながら実施するポイント
(2)マット運動
・ゆりかごのプログラム
・前転のプログラム
・後転のプログラム
(3)鉄棒
・ツバメのプログラム
・前回りのプログラム
・逆上がりのプログラム
(4)とび箱
・助走・踏みきりのプログラム
・開脚とび乗りのプログラム
・開脚とびのプログラム
■書籍概要
タイトル: できた!がふえる 運動が好きになる!
スタジオそら式 おうちでできる マット・鉄棒・とび箱
定価 : 1,793円(税込)
著者 : スタジオそら/発達障害療育研究所 著
発売日 : 2025年2月26日(水)
出版社 : 河出書房新社
(出典元の情報/画像より一部抜粋)
(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)
出典:プレスリリース