農業関連事業を展開するバイエル クロップサイエンス株式会社が進めるバイエル クロップサイエンス株式会社が進める、農業の未来に変革をもたらす新たな価値提供について発表された、事業戦略記者発表会を取材しました。
専門性を有する各領域のパートナーとの「Co―Creation―共創」によって“今ここにない、新たな価値”を農家へ届けることを目指していると紹介されました。
代表取締役社長 坂田氏も「サステナビリティから一方踏み込んだリジェネラティブ(環境再生)農業に向けた取り組みを開始した」といいます。
同社は、2023年5月に営農支援ツール『アグリノート』を提供し利用組織数が2万を超えたウォーターセル株式会社と連携・協業へ向けた基本合意書を締結。
発表会にはウォーターセル社も参加し、合同で事業戦略について語られました。
作物の播種・植え付け、栽培、収穫のプロセスをあらゆる面でサポートするトータルソリューションの提供です。
これまでは「より良い収穫を、より少ない資源で」実現する形でサステナビリティにフォーカスしてきましたが、これからは「リジェネラティブ農業」と銘打ち、「より良い収穫を、さらに環境再生を」をテーマに、サステナビリティのアプローチを拡大することを決めたといいます。
バイエルの定義する「リジェネラティブ農業」とは、「土壌の健全性を改善し、その回復力を高めることを目指した、成果目標に基づく生産体系である」と話す、坂田社長。
その他の重要な側面としては、「温室効果ガスの排出削減および脱炭素による気候変動リスクの回避、圃場(以下ほ場)における生物多様性の維持・保全・再生・保水性の改善と流出回避による水資源の保全、そして農業生産者および地域コミュニティの社会的・経済的なウェルビーイング(幸福・良好な状態)の向上を目指している」と説明しました。
ウォーターセル株式会社と各地のほ場で協業の試験を実施してきました。
その結果、「水田雑草テーラーメイド防除は約300ほ場、90haで試験を行い、圃場によってことなりますが、22年と比べ約70%の薬量削減を実現した圃場もあります」と、坂田社長は話します。
「水田雑草テーラーメイド防除」は、今後使い勝手の向上や、対象作物の拡大・病害虫除去ソリューションの追加といった新規機能の追加や拡張を視野に進化中。
日本の農業が成長産業へと発展する未来が待ち遠しいですね。