山梨県の市川三郷町にある「龍雲荘オートキャンプ場」をご存知でしょうか。
山の中に湖畔が広がる幻想的な風景を目の前に臨みながら、キャンプを楽しめる秘境のような場所で、その魅力はまだまだ知られていません。
キャンプだけでなく、サップやボート、トレッキングまで楽しめる、アウトドア好きの理想を体現するキャンプ場をご紹介します。
山の中に現れた秘境「四尾連湖」
山梨県有数の景勝地にあるキャンプ場
「龍雲荘オートキャンプ場」があるのは、山梨県の中部に位置する市川三郷町。標高約850mの山頂にある周囲1.2km広がる四尾連湖(しびれこ)という小さな湖を目の前に臨みます。
四尾連湖は、山梨県内でも有数の景勝地で、穏やかな湖面と周囲の木々が織りなす風景が美しい場所です。360度を自然に囲まれ、都会の喧騒を忘れさせてくれる環境がそこにはあります。
https://ryuunso.com/index.html
Photo by しゅんぺー
太陽が顔を出した晴れた日には、深緑の木々と湖面のコントラストという絶景がひろがります。それだけではなく、筆者としては日暮れ時もおすすめです。霧がゆっくりと湖の周囲を包み込み始め、緩やかな風に乗って湖面を這うように進んでいく光景は、なんとも神秘的です。
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龍雲荘オートキャンプ場は、都心から車で約2~2時間半。高速を降りてから市街地を少し走った後、山頂を目指してひたすら上を目指す道のりです。山に入ると、何度も細かいカーブを曲がるので、車酔いには気を付けてください。
山頂に着くと、写真のような看板があります。入り口のちょうど両サイドに切り株があるので、車幅が広い車は少し注意が必要です。ただキャンピングカーなども通っているため、あまり車によって制限されるほどの幅ではないと思います。
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入り口に入って少し進むと、写真のような分かれ道が。龍雲荘オートキャンプ場へは左に進みます。
右に進むと、キャンパーの間で絶大な人気を誇るアニメ「ゆるキャン」の舞台にもなったキャンプ場「水明荘」に行きつきます。こちらも人気のキャンプ場で、週末にもなるとほぼ満員なのだとか。
ちなみに龍雲荘はサイトまで車を入れられるオートキャンプスタイルですが、水明荘は駐車場に車を置いてサイトまで荷物を運ぶスタイル。自分のキャンプスタイルなどに合わせて、どちらに行くか決めましょう。
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下に降りると駐車場と受付があります。もう湖は目の前!ベンチがあるので、到着後にちょっと休憩してもよさそうです。
静かな林間サイトは直火もOK
Photo by しゅんぺー
龍雲荘オートキャンプ場は、季節によって彩りが変わる林間の区画サイトです。木々が多く植えられているため、サイトには段差があり、それぞれのサイトから見える景色もさまざま。周囲のキャンパーの目線をあまり気にせず過ごせます。
湖の目の前は駐車場のため、湖畔の目の前ではキャンプを楽しめないのが少し残念。ですが、林間サイトでは木々の間から湖を眺められるので、キャンプ場スタッフの方にベストポジションを教えてもらいましょう。
サイトには砂利が敷き詰められているため、テントなどがあまり汚れずに済むのはうれしいポイント。加えて、最近では珍しく直火がOKなので、いつもと違ったワイルドな雰囲気を味わえます。
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木々の間から湖面を眺められるサイト。キャンプ場内の道路に接し、ほかのサイトと隔離されています。車道側に車を停めれば、しっかりとプライベート感も確保できます。
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木々に囲まれた奥まったサイト。ひっそりとした雰囲気で、広さ的にもソロキャンプにぴったりです。
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正方形に近い広々サイト。テントやタープのレイアウトもスムーズにできそうです。
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筆者が今回利用したのは、キャンプ場の最上段にあるサイト。湖は直接見えませんが、周囲を木々に囲まれお忍び感もが漂い、木漏れ日が本当に気持ちの良い場所でした。
普通の乗用車を停めても、何ら問題のない広さ。6人用のファミリーテントとタープを設営しても、少し余裕がありそうです。
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利用したサイトから20mほどの位置に水場があり、水汲みや洗い物には困りません。
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トイレは、キャンプ場入り口の近くにある公衆トイレを使用します。昔ながらの光景が残る、味のあるキャンプ場だと感じました。
湖の周囲を歩いて森林浴を
Photo by しゅんぺー
設営などがひと段落したら、四尾連湖の周囲を歩いて、森林浴をしてみてはいかがでしょうか。きれいな景色を眺めながら、木々が風に揺れる音に耳を傾ける時間は本当にリラックスできます。
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湖は周囲が約1.2kmで、ゆっくり歩いて約30分ほどで回れます。湖畔沿いには細い小道が整備されているので安心して歩けます。
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ちょうど、龍雲荘オートキャンプ場から真向かいの風景です。山並みと湖のコントラストがなんとも言えないほど美しいですね。時より、魚が湖面を跳ねて「ぽちゃん」という音と共にさざ波が起きる瞬間に出くわし、本当に癒されます。
「ゆるキャン」で人気な水明荘キャンプ場
Photo by しゅんぺー
龍雲荘オートキャンプ場の向こう岸は、「ゆるキャン」で人気に火が付いたキャンプ場「水明荘」があります。受付は龍雲荘の横にあり、そこから荷物を向こう岸のサイトまで運ぶ必要があります。道は、湖畔沿いの散歩道と同じです。
サイトはまさに湖畔前!エメラルドグリーンの湖面を眺めながら充実のひとときを過ごせます。
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湖畔前のサイトはかなり広い印象でした。砂利の龍雲荘とは違い、草が生えた土のサイトなので、雨の日などは少し長めのペグだと安心そうです。
サップやテントサウナ、トレッキングも楽しめる
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龍雲荘では、スワンボートや手漕ぎボートを貸し出しもあるほか、釣りも楽しめます。また、別の運営会社になりますが、インストラクター付きのサップやテントサウナ、トレッキングも体験可能です。
ちなみに筆者はパックラフトを楽しみました。サップなどはキャンプ代のほかに、別途500円がかかりますので、持ち込み利用の際は管理人にしっかりと報告しましょう。
秘境で楽しむ最高のアウトドア
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龍雲荘オートキャンプ場は、自然に360度囲まれ、日常を忘れさせてくれる環境が広がっています。湖と林間の雰囲気を一緒に味わえるのはなんとも贅沢なひとときです。
龍雲荘を一度訪れたら、次は水明荘に行ってみるのもいいかもしれません。という筆者も、既に水明荘でキャンプをするための計画を練っている最中です。
さまざまなアクティビティが楽しめるので、1泊とは言わず、2泊3日の日程で利用してみるのもアリ。それなら、両方のキャンプ場に1泊ずつするのもいいですね。
そんな欲張りなアウトドア好きの欲求を満たしてくれる、魅力あふれる秘境なのでした。
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しゅんぺー
余暇プランナー
ソロからデュオ、グループなど幅広いスタイルで楽しむキャンプ歴6年目。登山やトレッキング、パックラフトと一緒に楽しむキャンプが好きで、関東や東北、甲信越によく出かけています。ついついギアを買い足してしまい、いまだにサイトのレイアウトを模索中。最近はキャンプ飯で韓国料理を楽しむのがお気に入り。