小さな花が集まって咲く姿が、手毬のように可愛らしくカラフルな花色のランタナは、園芸品種の中でも人気が高い植物です。
開花時期が長く、非常に強健な性質を持っているのでガーデニング初心者でも育てやすいですよ。
この記事では、ランタナの花言葉や育て方、注意点など盛り沢山でご紹介しますね。
カラフルで可愛いランタナとは
花のグラデーションが綺麗で丈夫で育てやすいランタナは、 南アフリカなどの暖かい地域が原産のクマツヅラ科の常緑小低木 です。 寒さに弱いので一年草扱いで流通 しています。
150種類以上の種類があり、 花の色は白、赤、ピンク、黄色、紫があり開花から花の終わりまで花の色が変わる面白い特徴があります。 花の中心が別の色になるので、庭をカラフルに彩ってくれますよ。
暑さにとても強く、病害虫も付きにくく非常に丈夫なので、ガーデニング初心者でも育てやすい品種です。海外では蝶に好かれる花のため、バタフライガーデンによく植えられています。
ランタナの花言葉
ランタナの花言葉は、 心変わり、協力、合意 です。
心変わりはランタナの花は、咲き始めから色が変わり、綺麗なグラデーションに変化することから花言葉の由来になりました。
協力、合意はランタナの花は小さな花が集まって半球状に咲き誇るため、花言葉の由来になりました。
ランタナの注意点
ランタナは育てやすい品種ですが、3つほど注意点があります。鉢植えで育てる場合なら問題ないのですが、地植えにする場合は注意しましょう。カラフルな花色のランタナは、園芸でも高い人気があります。これからランタナを育ててみたい方は注意点を踏まえて、お庭で管理できるか考えてみてください。
繫殖力が強い
ランタナは、 世界の侵略的外来種ワースト100や日本の環境省の要注意外来種生物リストに掲載 されるぐらい、繫殖力が強いです。
地植えにすると、ガッチリと根を張るので抜くのも一苦労です。コンクリートの隙間からでも成長するほどのタフさがあり、種でも簡単に繁殖するのであっという間に増えてしまいます。
さらにランタナは、ほかの 植物の成長を阻害するアレロパシー物質 を持っているので、ほかの植物が育ちにくくなってしまいます。
毒性がある
触る分には問題ないのですが、 ランタナの実や種にはランタニンという毒性 があります。触れただけでは手に毒素が付くことはないです。
人間が誤飲してしまうと 嘔吐、下痢を起こします。大量に食べてしまうと肝障害の原因 になってしまいます。
犬や猫などのペットが誤飲すると、 嘔吐、下痢、食欲不振の中毒症状を起こし最悪の場合命にかかわる重篤な症状 を引き起こしてしまいます。ランタナを育てる場合はペットが誤飲しないように対策しましょう。
棘がある
ランタナには 葉や茎に細かい棘があります。 さわるとチクチクして結構痛いです。お手入れをする時は必ず腕まで隠せる手袋を着用しましょう。
特に冬越しが成功したランタナは、低木になるので子供の身長ぐらいに成長します。葉などで怪我しないように剪定などのお手入れが必須になります。
ランタナの育て方
カラフルで可愛らしいランタナは、暑さにとても強く非常に強健な性質を持っています。基本的に手間がかからないです。育て方のコツがないぐらい放任でも元気に育つのでガーデニング初心者でも育てやすいですよ。
ランタナの詳しい育て方をご紹介します。
置き場所
ランタナは、 日光が大好きです。 半日陰でもよく育ちますが、日当たりのよい場所で育てると花付きがよくこんもりと育ちます。
日の当たらない場所だと徒長してしまってうまく育ちません。繫殖を抑えたい場合は日陰に植えるのも手ですが、あまりおすすめはできないです。 最低でも6時間以上は日光に当てたいところです。
水やり
ランタナの水やりは難しくありません。 鉢の土が乾いたら鉢底穴から水が出るぐらいたっぷりと水やりします。
水切れを起こすと葉が垂れて萎れてくるので分かりやすいですよ。春と秋は1日1回ほど、乾燥しやすい夏は涼しい朝と夕方に2回様子を見て水やりすると良いでしょう。
地植えの場合は、根付くまでは水やりをします。 新芽が動き出したら雨に任せて大丈夫です。 地中深くに根を張り水分を吸収するので水やりしなくても問題ないです。
使う土と肥料
ランタナは、基本的に土質を選びません。瘦せた大地でも育つぐらい非常に強健です。 水はけがよければ問題ない ので、市販の花と野菜の培養土を使えば悩まなくて済みますよ。
使う肥料ですが、 植え付けのときにマグアンプなどの緩効性化学肥料 を混ぜておきます。開花してからは肥料を欲しがるので、月に一回液体肥料を与えます。 アンプル型の液体肥料を土に刺しておくと手間がかからないですね。
花がら摘みと刈り戻し
ランタナの花を放置してしまうと実と種を作り始めてしまいます。そうなると開花させるためのエネルギーを使ってしまい花が咲きにくくなります。 花が咲き終わったら早めに花がら摘みをしましょう。 種類によっては種ができないものもあるので、花がら摘みしなくても済みますよ。
刈り戻しは花姿が乱れてきたら、思い切って刈り込んでしまいましょう。 ランタナは、冬以外ならいつでも成長するので、思い立ったときにできるのは嬉しいですね。
元気な葉を残して、半分ぐらい切ります。刈り戻しをすることで株が更新されて花付きがよくなるのと、大きさを抑えることができます。
冬越し方法
ランタナは寒さに弱いですが、 関東より南の暖かい地域なら冬越しが可能です。 種類にもよりますが-3℃までは防寒ありで耐えることができますよ。
冬越しの方法は、鉢植えの場合は最低気温が0℃を切り始めたら室内に取り込みます。置き場所は、暖房の風が直接当たらない明るい窓辺におきましょう。
休眠期に入っているので、水やりは控えめで、乾燥が気になるようなら鉢の土が濡れるぐらいサラッとあげます。
地植えの場合は、寒くなる前に葉を残すように仮戻しをしておきましょう。防寒対策として寒冷紗を被せておくと霜などから守てくれますよ。
傍観していても地上部は枯れてしまいますが、根っこが凍結しなければ冬越しをして、春に新芽を増やしまた綺麗に咲いてくれます。
初心者でも育てやすいランタナを育ててみませんか
綺麗なグラデーションを作るランタナは、お庭をカラフルに彩ってくれますよ。カラーバリエーション豊富なので色違いで育てても楽しいですよ。非常に強健な性質を持っているので手間いらずで、本当に育てやすいです。
魅力的なランタナですが、地植えにするときは注意が必要です。ですが、注意点に気を付けて上手にランタナを育てたいですね。
椎名淳美
余暇プランナー
園芸店で1つのサボテンに出会ってから、多肉植物の魅力にどっぷりハマってしまった茨城在住の主婦です。 多肉植物を育て始めて4年目を迎え、気が付いたら150種類以上の多肉植物と猫2匹と暮らしています。 季節の花と多肉植物を育てながら 今まで育てた経験を生かし、ガーデニングの魅力をお伝え出来たらいいなと思い、植物系ライターを始めました。植物の育て方や寄せ植えの仕方、トラブルの対処方法について執筆していきたいと思います。