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【ハンドメイド】ノルウェーの「ハーダンガー刺繍」って?初心者向けの刺し方もご紹介~世界の刺繍~


世界には、さまざまな種類の刺繍が存在します。国や時代ごとに異なる表現が編み出されてきた刺繍はどれも美しく、見ているだけでとても楽しいです。

今回は、そんな刺繍の中から、北欧・ノルウェーに伝わる伝統的な技法「ハーダンガー刺繍」をご紹介します。

世界の刺繍から、その国の歴史や文化を紐解いていきましょう。

ハーダンガー刺繍とはどんな刺繍?特徴と刺し方

ハーダンガー刺繍は、ノルウェーに伝わる伝統的な刺繍技法です。

最近では日本国内でも注目を集め、雑誌やSNSで見たことがあるという方も多いかもしれません。

区限刺繍の一種であるハーダンガー刺繍では、使用する布の布目を数えながら刺繍し、縦糸と横糸を切り取って残った部分をかがっていくことで、レースのような透かし模様を作っていきます。このように布地に模様を描いていく技法は、ドロンワークと総称されています。

布目のブロックごとにサテンステッチやブランケットステッチを施し、不要な布はカットしていくことで、穴の空いた独特な格子状の幾何学模様を作り出し、繊細な柄を表現していくのが特徴です。規則正しいデザインながらも、どこか温かみを感じさせるハーダンガー刺繍は、クッションや掛け布団シーツに施しても素敵かもしれませんね。

白い布と淡い色の糸が使われることが多く、清潔感のあるハーダンガー刺繍。ここからは、北欧の地で育まれた伝統的な刺繍技法を、さらに深掘りしていきましょう。

ハーダンガー刺繍を学ぶには?

ハーダンガー刺繍を学ぶには、どうしたらいいのでしょうか?ハーダンガー刺繍には、以下の道具が必要です。

  • 刺繍枠
  • 平織りの布(初心者は目の荒い物が)
  • クロスステッチ針
  • 好きな色の刺繍糸
  • しつけ糸
  • ハサミ
  • ピンセット
  • ほつれ止め(マスキングテープなど)
  • 図案を写すための道具

ハーダンガー刺繍で使用する布は、比較的目の荒い平織りの布です。布目をひとつひとつカウントするのはなかなかに骨が折れる作業のため、初心者の方には目の荒い布を使うのをおすすめします。カウントの手助けになるように、しつけ糸で図案にそってあらかじめ十字のガイドラインを入れておきましょう。

針は先の丸いクロスステッチ針を使用しましょう。先が尖っているフランス刺繍針やビーズ針を使用すると、布の織り糸に針を刺してしまい、布目のカウントがずれてしまう恐れがあります。

また、織り糸を切り取るための先が細く切れ味の良いハサミと、不要な糸を抜き取るためのピンセットがあると、作業をスムーズに進めることができます。布のほつれ止めはマスキングテープなどでも代用可能です。

ハーダンガー刺繍は図案やキットなども販売されているため、家で独学することも可能です。お教室を開かれている先生も多いため、ひとりで進めるのは不安だという方は、近所のお教室を探してみましょう。

私も実際に、キットにチャレンジしてみました。まだ途中ですが、単純作業の繰り返しなのでそこまで難易度は高くなく、心が安らぐヒーリング効果がありました。秋の夜長におうちでチクチク針を進めてみたいと思います。

ハーダンガー刺繍が有名な地域

ハーダンガー刺繍はノルウェーの西南部に位置するハダンゲル地方が発祥の地です。この地方の名前をもじってハーダンガー刺繍という名称が名付けられたのですね。この地域にある人口200人ほどのウトネという小さな村には、ハダンゲル民族博物館という博物館があり、ハーダンガー刺繍で作られた作品や民族衣装が数多く展示されています。

さらに、ハダンゲル民族博物館では定期的にハーダンガー刺繍のレッスンが開催されています。経験に応じてレベル分けされているため、初心者の方でもチャレンジすることができます。英語のクラスも開講されているので、ノルウェー語が分からない方でも受け付けてくれるそうですよ。博物館の館長をはじめ、その道のプロフェッショナルが直接教えてくれる贅沢なレッスンです。興味がある方は、思い切ってはるばるノルウェーに足を運んでみてはいかがでしょうか。

ハーダンガー刺繍の歴史

先ほどご紹介したドロンワークと呼ばれる技術は、元々は東洋が発祥だったと言われています。詳細は諸説ありますが、透かし技法の刺繍はかつて古代ペルシアで作られ、ルネッサンス時代のイタリアに伝わってヨーロッパ各地に広まったそうです。

イタリアでは、貴族の女性たちがテーブルクロスや祭壇布を作る際にドロンワークが用いられました。その後、イタリアとノルウェーで交易が行われ、ハダンゲルにドロンワークが普及します。それを地元の女性たちが発展させ、今のハーダンガー刺繍が完成したそうです。

かつてウトネでは、手織りのリネンで作られた女性のブラウスやエプロンなどの洋服、テーブルクロス、さらには花嫁衣装まで、ハーダンガー刺繍が施されたものが作られていたそうですよ。ブナードと呼ばれる伝統的な民族衣装でもこの技法が使われました。ノルウェーに行く機会があれば、ぜひ見てみたいですね。

ノルウェーで愛される伝統技法ハーダンガー刺繍

北欧には伝統的な手工芸がさまざまあり、最近では北欧モチーフの刺繍図案も見かけることが増えました。なかでもハーダンガー刺繍は繊細で、まるでレースで編んだかのような作品を作ることができる素敵な刺繍技法です。

旅行に行くのはハードルが高いノルウェーですが、おうちでハーダンガー刺繍に取り組むことでちょっとした北欧旅行気分に浸れるかもしれません。

北欧の文化が好きな方や新たな趣味を見つけたい方、珍しい刺繍を始めてみたい方は、ぜひハーダンガー刺繍に挑戦してみてください。


karin

余暇プランナー

針仕事をしながらお茶を飲むのが日々の癒し。 ビーズやスパンコールでキラキラなフランスのオートクチュール刺繍に魅せられて、そこからリボン刺繍やフランス刺繍にも手を出し…、手芸用品を見るとついつい財布の紐が緩んでしまうのが悩みの今日この頃。 不器用でも初心者でもハンドメイドを楽しめる、そんな記事を発信していきたいと思っております!

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