フジッコ株式会社は、東京国際フォーラムで腸から考えるフジッコわくわくフォーラム『お豆で“腸”元気!』を開催。
当日は報道関係者のほか一般の方も多数参加され、大盛況のイベントとなりました。
フジッコがフォーラム「お豆で“腸”元気!」を開催
東京・丸の内にあるコンベンション&アートセンター「東京国際フォーラム」で開催された本イベントでは、フジッコ 代表取締役社長 執行役員の福井正一さんが登壇。
「私たちは昆布と豆を大切にして、皆様に健康長寿な生活を送って頂けますように日夜働いております。私たちの目指すべき姿は“健康創造企業”。今日この機会にお豆をもっともっと食べて、(皆様が)健康的な食生活を築き上げて健康長寿な体を作っていきますよう祈念致します。」
と挨拶を行い、イベントがスタート。
第一部では、京都府立医科大学大学院医学研究科教授の内藤裕二先生が登壇し、基調講演を実施しました。
内藤先生による基調講演では「フレイル」の発見・対策を説明
内藤先生は、
「日本人の平均寿命は2024年に、女性が世界1位の87歳、男性は世界5位の81歳になっています。もう人生90〜100年時代となっているのです。」
と説明し、これまで60〜65歳まで働いて定年を迎えていたものが、元気であれば80歳であろうと社会に貢献する時代がすぐそこまで来ていると述べました。
「いかに健康を維持しながら伸長した寿命を全うするか」を考えるのが重要だと語った内藤先生。
そこで内藤先生の口から出てきた注意すべきポイントが「フレイル」です。
フレイルとは「病気ではないが体と心が虚弱になっている」ことを指す状態で、これを元に戻すことが重要だと内藤先生は説明。
「フレイルは病気ではなく、可逆的で“元の健康な体・心に戻せる”状態だと医学的には考えられています。」
と教えてくれました。
「最近体重が落ちてきた、握力が弱い、ペットボトルのキャップが開けられない、なんとなく疲労感がある、歩くのが遅い、信号を渡りきれない、寝転がってテレビを見ている。これらの中で1つでも当てはまっていれば、“プレフレイル”だとお考えください。」
と内藤先生は警鐘を鳴らします。
「フレイル改善には、決してジムに通って走ったりすることで改善・予防されるわけではありません。エレベーターやエスカレーターに乗らず階段を使ったり、スーパーに行ったらカートを使わずカゴを直接持つ、そういった普段からの地道な活動で身体活動度を上げていくのです。」
と、急激に負荷の強い運動を行なってもあまり効果がないと説明。
「また食生活も重要です。たんぱく質摂取量はそのまま生存率と似てますが、ただ単にたんぱく質をたくさん摂ればよい訳ではありません。たんぱく質にも質があるのです。」
と、食生活の中でたんぱく質を摂ること、特に質が高いたんぱく質の摂取が重要だと語りました。
内藤先生は、日本の中でも100歳以上の方が多い京都の京丹後市の方々に着目し、その食生活を調査・研究されてきました。
全国・京都府全体と比較しても、人口10万人あたりの100歳以上の方の割合はなんと3倍以上なうえ、65歳以上でフレイルと診断された方は僅か15%ほど。
その要因を内藤先生は「4ピース」と紹介。
植物ベースの食事を摂っている「Plant-base diet」、魚と大豆由来のたんぱく質を中心に摂る「Protein from fish and soy」、プレ・プロバイオティクスが豊富な発酵食品や食物繊維を取り入れた食事を行なっている「Pre-and Probiotics-rich foods」、地域の方々と関わって一緒に食事を楽しんだり、地域で採れた食材を食べたり、その食文化を守る「Participation and Place-based eating」の4つを内藤先生はまとめ、来場者の方々へ提案を行い基調講演は終了しました。
フジッコ考案のおまめ元気弁当でランチ&第二部トークセッション
基調講演の後は、フジッコ コア事業本部の鍵和田崇さんが考案した「おまめ元気弁当」が来場した方々に配られ、説明を聞きながらランチの時間に。
フジッコのおまめさんをはじめ、フジッコがオンラインで販売しているダイズライス「Beanus」など、健康に良い食品が揃ったお弁当に登壇者の方々も舌鼓を打ち、小休憩を挟んで第二部のトークセッションが始まりました。
トークセッションには第一部に引き続き内藤先生が登壇したほか、健康医療ジャーナリストの西沢邦浩さん、フジッコ イノベーションセンター基盤研究グループの渡辺真通さん、そしてヴァイオリニストの廣津留すみれさんが登壇しました。
廣津留さんは実は肉が苦手だそうで、
「お肉を食べるのが可哀想だと思っていて、昔から食べられないんです。基本的には魚やお豆を食べてたんぱく質を摂取しています。」
と、肉を食べないために不足しがちなたんぱく質を、豆や魚から補うことを普段から意識していると語りました。
海外に出向いた際には豆類を大量に使用することが多いメキシコ料理なども好きだと話したほか、主食として豆をたくさん食べる機会が幼少期からあったそうで、
「私は大分出身で自然の食材に恵まれており、元々実家にいた時から豆をたくさん食べていたので、これがたんぱく質源の中心になっていますね。」
とコメントしています。
その後、渡辺さんからはフジッコと内藤先生がタッグを組み、健康な20代〜40代の女性14名に行なったチャレンジモニター調査の発表が行われました。
フジッコが提供している、大豆や黒豆・インゲン豆など5種の豆が入った商品1袋70gを2週間毎日食べ続けてもらい、腸内細菌の変化の調査とアンケートを実施。
その結果、どれも優位な結果となったと解説しました。
特に10段階評価で、全体を通して体調・お通じ・肌・心・生理の5つの項目全てが改善したと紹介し、特に「お通じ」に関しては良好となった方が多い結果となったそう。
「今回の結果として、93%の方が便通がよくなったと回答しており、便秘などでない健康な方でも食物繊維を摂取することでさらに便通を良くする効果があると考えられます。これらの結果により、高発酵性食物繊維と植物性たんぱく質が豊富な豆を毎日摂ることで、肌や便通など体にとって良い変化があることが分かりました。」
と総括し、豆を毎日摂ることを推奨されていました。
アンケート&◯×クイズ「思っていたよりも難しかった」
イベント後半では、来場者100名を対象に、その場で機械を使ったアンケートを実施。
「これまで豆料理をどれくらいの頻度で食べているか?」という質問には、82%以上の方が週1回以上と回答。
続いて「今回のフォーラムで話を聞き、今後どれくらいの頻度で食べようと思ったか?」と聞かれると、9割近くの方が毎日食べようと思ったと回答しました。
「豆類に含まれる栄養素の中で一番魅力的だと思うもの」についての質問では、半数以上となる59.3%が高発酵性食物繊維と回答。
豆類を食べる理由を尋ねられると、便通・筋力と答えた方が約4割ずつとなっていました。
今回のフォーラムで、豆類の優秀さと健康的な生活への意識が高まったことが分かります。
そしてアンケートの後は全5問の◯×クイズを実施し、今回のフォーラムで学んだことを振り返りました。
来場者と共に◯×クイズを回答した廣津留さんは、
「思ってたより全然難しかったですし、なかなかプリティーな質問もありましたけれども、それだけ本当にお豆の効用といったものが、実際にクイズをやったことによってもっともっと頭の中に入っていったんじゃないかなと思います。」
とコメント。大盛況の中本イベントは終了しました。
豆類が好きで、食事以外の時も食べることが多いという廣津留さん。イベント終了後に、普段どのような豆料理を食べることが多いか伺うと、
「普段は色々な種類の豆が混ざったものを家に置いておいて、サラダとか自分が作った料理に追加して食べることが多いですね。リラックス時間に映画やドラマを観たりするのですが、つまむものとして豆を選ぶことも多いです。お菓子とかを食べるよりも罪悪感もないですし、栄養もしっかり取れるので、一石三鳥くらいあるなと思ってます!」
と教えてくれました。
年齢を重ねても健康的に生活していくためには、虚弱状態である「フレイル」に気をつける必要があります。
もし少しでも「私フレイルかも?」と思った方は、ぜひ豆類を積極的に摂取することを意識してみてください。