「The well-being company」を掲げる株式会社Hakuhodo DY Matrix(以下、Hakuhodo DY Matrix)は、人生100年時代の幸せを生み出すための「100年生活者研究所」を、国際連合が定めた国際幸福デーの2023年3月20日に合わせて巣鴨に設立。
また同研究所内に、人生100年時代にまつわる話を直接聴くカフェ「100年生活カフェ」をオープンしました。
人生100年時代の幸せを生み出すための「100年生活者研究所」巣鴨に設立
「高齢者の原宿」として有名となり、現在は学生など若い方も目立つ巣鴨エリア。
その巣鴨地蔵通商店街に、Hakuhodo DY Matrixの「100年生活者研究所」がオープンします。
Hakuhodo DY Matrixが2022年10月に実施した調査によると、人生100年という現実に対して「100歳まで生きたい」と回答した方は約28%にとどまり、寿命と意志の間にギャップが生まれていると説明。
100歳まで生きたい希望に溢れる「Well-beingな社会」を目指し、人生100年時代の幸せを研究する「100年生活者研究所」のオープン当日には、メディア向けのお披露目会を開催。
本イベントには100年生活者研究所 所長を務める大高香世さん、東京大学名誉教授で東京大学未来ビジョン研究センター客員教授も務める秋山弘子さん、シニアインフルエンサーの大崎博子さんが登壇しました。
「100年生活者研究所」対話を通して競争するリビングラボ方式で運営開始
大高さんによると、「100年生活者研究所」は巣鴨でカフェとしてお客さんを迎え、オープンな対話を通して共創する「リビングラボ方式」で進めるとのこと。
具体的には、お客さんとして訪れた方に質問を行い、そのデータを収集。それを週1階のニュース配信と、オウンドメディアと調査リリースとして配信していく形で世の中に発信すると説明されました。
カフェと並行して公式LINEでもアンケートを配信し、その回答も反映させていくとのこと。
また、アンケートや意見を収集するだけではなく、シニア世代のデジ活も支援していく予定。
訪れたデジタル機器に疎いシニア世代の方に、デジタルを便利なツールとして活用できるようにレクチャーし、やりがいを生み出すサポートをしていくそう。
既に「100年生活者研究所」のスタッフとして立つ方々には、スマートフォンの使い方をレクチャーする訓練を受けているそうで、来客者の中で困っているという方にアドバイスなどを行う予定だと話されました。
また秋山さんは、
「人生100年時代の今でも、人生50年〜60年の生活をしている。雇用・介護などのインフラも50〜60年時代のものなんです。」
と説明し、人生100年時代となった現代で、その生き方やインフラなどが追いついていないと説明されました。
秋山さんは過去に実施した事例なども交えながら、人生100年時代を実現するための課題について説明。大高さんも話を聞きながらメモを頻繁に取るなど、より良いサービスを提供していきたいという意気込みが伝わってきます。
イベントには、2022年11月に90歳になった、Twitterで20万人以上のフォロワーを持つシニアインフルエンサーの大崎博子さんも登壇。
高齢者にとってのデジタル社会の生き方などについてトークセッションの中で大崎さんは、「推し活が、元気よく生きてデジタル機器を受け入れるための動力源だった」と説明。
「最初は難しいですよね。でも自分が興味があって好奇心があれば、年齢は関係ないと思います。それが全て楽しみと健康になってくれます。楽しいと健康になれるじゃないですか!」
とコメント。好奇心が健康や知的欲求の大きな力になると話し、今の大崎さんを形作っているのだと大高さんも語られていました。
100年生きたいという希望を生み出すにはどうすればいいのかと聞かれると、
「まずは健康ですね。健康ではないと長生きしたいと思えないですから。後は、心構えと好奇心ですね。」
と話されました。
現在の推しはBTSだと話し、恥ずかしそうにされていた大崎さん。90歳とは思えない元気さに、「こんな歳の取り方をしたい」と思いファンになってしまう方々の気持ちが分かった気がします。
笑顔が溢れる和やかな雰囲気の中、お披露目イベントは終了しました。
カフェで100年生活者研究所体験
イベントが行われていたスペースの後方には、お年寄りの方でも快適に座れるようこだわった、少し低めのカウンターと椅子が用意されたカフェ「100年生活カフェ」となっており、取材に訪れたメディア関係者はこちらのカウンターで客の擬似体験をさせて頂けることに。
訪れた方にはメニュー注文後から提供されるまでの間、「100年生活研究所で設定した質問」をすると副所長を務める田中卓さんは説明。
今回は必ず聞く項目だと話す、「あなたは100歳まで生きたいですか?」という質問をされることに。
そこからは質問の内容を深掘りしたり、意見交換などを実施。擬似体験でもそれぞれの意見や考えを聞ける貴重な経験となり、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
もちろん、あまり質問や会話などが苦手な方には無理に聞いたりはしないそうで、純粋に喫茶店として楽しむことも可能なのだとか。
こちらは実際に提供されるメニュー。昭和と平成をイメージしたプリン2種やコーヒー、たまごサンドなどの軽食のほか、パスタ・ドリアなどの食事もすることが可能。
気軽に立ち寄れるよう、手頃な値段という点にも配慮した価格設定となっている点も嬉しいポイントです。
こちらで実際に交流・ヒアリングしたデータを収集し、フィードバックや発表を行うとのこと。店舗には所長の大高さんや副所長の田中さんなどが毎日立ち、交流を行っていくと説明していました。
人生100年時代に突入した今でも、「100歳まで生きたい」と考える方は少数派。不安やリスクを第一に考えてしまう方が多いことが原因かもしれません。
そんな方々の話を聴きながらアイデアを探し、人生100年時代の幸せについて探求・研究して、世の中を良くするサービスや活動を生み出す場として誕生した100年生活者研究所。
巣鴨に立ち寄った際は、同研究所内のカフェ「100年生活カフェ」にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
●100年生活カフェ
所長:大高香世
設立:2023年3月20日
住所:東京都豊島区巣鴨3-34-3 西村商店第2ビル 3F
アクセス:
JR山手線「巣鴨駅」 正面口より徒歩約5分
都営地下鉄三田線「巣鴨駅」 A3出口より徒歩約3分
都電荒川線「庚申塚駅」 徒歩約10分
URL:https://well-being-matrix.com/100years_lab/