「入浴時間」に皆さんは何を求めますか?一日の疲れをリフレッシュ、疲労回復、癒しなど目的はさまざまですが、どうせお風呂に入るなら、健康や美容、ダイエットなど何かしらの効果が得られる時間に充てられたら最高ですよね。この記事では、疲労回復や美肌、ダイエットなどに役立つと最近話題になっている「HSP浴」に注目。その効果と入浴方法について詳しくみていきましょう。
HSP(ヒートショックプロテイン)とは?
HSP、ヒートショックプロテインという言葉を耳にしたことはありますか?
元々私たちの体内に存在する物質で体への熱の負荷(熱ストレス)によって細胞内に発生する特殊なたんぱく質のことを指し、免疫細胞の働きを強化したり乳酸の発生を遅らせたりするなどの力を持っているそう。
HSPを増やすことができれば免疫力や代謝が上がるだけでなく、ダイエットや美肌効果などもあるとされていて、より多くのHSPを体内で生産することが理想といわれています。
入浴とHSPの関係
HSPを体内で作り出す方法は、ヒートショック、つまり熱によるストレスを体に加えること。
ただし高すぎる温度では細胞を傷つけてしまう恐れがあるため、じんわりと体を芯から温めるやり方、特に40〜42℃のお湯に一定時間入浴して体温を高めることが最適な一つの方法とされているそう。
つまりおうちでも効果的な入浴をすることで体内のHSPを増やすことができるというから嬉しいですよね。
HSP浴のやり方とポイント
ここでHSP浴の手順をご紹介します。いつもの入浴と異なるのは、体温計を舌の裏に添えながら入浴すること、入浴や保温時間に気を配る必要があることです。詳しくみていきましょう。
①入浴前の準備
1) 体温計を用意します。事前に体温を測定し記録しておきましょう。
2) これから寒くなる時期は、入浴前にお風呂のふたを外して浴室を温めておきます。
3) 十分な水分補給を。常温または温かい飲み物を選んで体の冷えを防ぎましょう。
②入浴は時間と体温に気を配る
HSP浴のポイントは、適切な時間と体温を測りながら入浴することです。湯船に張るお湯の温度と入浴時間の目安としては、
1) 40℃の場合→20分
2) 41℃の場合→15分
3) 42℃の場合→10分
もし入浴剤を入れる場合は、血管が拡張されて短時間で体温が上がりやすくなるため、入浴時間を5分短縮しましょう。
また、入浴中は舌に体温計を入れ、体温の上がり方にも気を配ることが大切。HSPは体温が38℃程度まで上がることによって体内で作られやすくなるといわれていますが、人によって平熱も異なるため、まずは入浴前に測った平熱プラス1.5℃アップを目標にしましょう。
逆に入浴時間中に平熱より2℃以上体温が高くなった時は一度湯船から出て、熱さが少し和らぐまで浴槽のそばに腰かけて休憩してもOKです。
③入浴後は体温キープを徹底
入浴後は体温を37℃前後に保つことがHSP増加のためのポイントとなります。浴室で体の水分をタオルドライしたら、すぐに着替えて最低10分間は暖かい部屋で体温をキープするために保温することを意識しましょう。
入浴前と同様に、常温か温かい飲み物で水分をたっぷり補います。
HSP浴はどのくらいの頻度で行うのがベスト?
HSP浴は毎日行う必要はないといわれています。これは、入浴の2日後をピークに3日前後までHSPが増加する傾向にあるとされるためです。
HSPが減少し始める3~4日後に再度実践するのが効果的であるため、週2回程度を目安に行ってみましょう。
筆者も40℃のお湯×20分のHSP浴を実践してみました。最初はさほど熱く感じませんでしたが入浴後10分を過ぎたあたりから汗が止まらなくなり、湯船から上がる頃には心地よい脱力感に包まれその日はぐっすりと眠れました。
家で手軽にできる健康法として続けやすさも魅力の一つではないかと感じます。あなたのお風呂時間にもぜひ一度取り入れてみてください。