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米国の相互関税政策がIT業界にもたらす影響-アイ・ティ・アールが実施した調査結果の発表


アイ・ティ・アール(ITR)は、米国のトランプ関税政策が日本のIT業界に与える影響を調査し、2025年4月の調査で1,271件の有効回答を得ました。結果として、回答企業の71%が自社業績に悪影響があると感じており、IT予算や中期計画の見直しを検討しています。オンプレミスからクラウドサービス(IaaS/PaaS、SaaS)への移行が進む一方で、クラウドサービスの料金が安定していることが前提とされています。トランプ関税の影響で、企業はコスト管理を厳格にし、国内ベンダーとの関係強化や、海外製品の調達コスト上昇に対応する必要性が高まっています。ITRは、短期的なコスト削減と中長期的なサプライチェーン再構築が重要と指摘し、不安定な通商政策が大規模投資を阻害する可能性があることを示唆しています。

アイ・ティ・アールが、米国の相互関税政策によるIT業界への影響を調査、その結果を発表しました。

調査の概要

アイ・ティ・アール(以下、ITR)は、2025年4月22日から24日にかけて、国内企業でIT戦略の策定やIT実務に関わる課長以上の役職者を対象に調査を行いました。1,271件の有効回答を得ています。URL: https://www.itr.co.jp

調査結果の詳細

調査では、自社の業績への影響を問う質問に対し、「大幅に悪化すると思う」ないし「やや悪化すると思う」と回答した企業は、合計で71%に上り、IT戦略の進展にも影を落とすと考える企業が多いことが明らかになりました。また、IT予算とIT中期計画を見直す企業は半数以上となり、トランプ関税への懸念が来年度にさらに強く影響を及ぼすとみられます。また、IT投資からのシフトについても調査が行われ、「IaaS/PaaS」および「SaaS」へと移行する動きが見られ、IT人材への投資も続くことが示唆されました。このトレンドは、ITRのシニア・アナリストである入谷 光浩氏が、「オンプレミスからクラウドサービスへのシフトが一層加速する兆しがうかがえます。ただし、これはクラウドサービスの料金への影響が小さいことを前提としている点に留意が必要です」と指摘しています。

IT戦略とトランプ関税

トランプ関税が影響を及ぼすIT戦略上優先度が高まる取り組みとして、「コスト管理の厳格化」が最も多くあげられ、その次に「国内ITベンダーとの取引強化」と「海外製品・サービスの調達コスト上昇への対応」が続きました。この結果について、ITRのプリンシパル・アナリストである舘野 真人氏は、「米国の関税政策は、日本企業のIT戦略責任者に対して、短期的なコスト削減圧力への対応と、中長期的なサプライチェーンの再構築によるリスク低減という2つの大きな課題を突きつけていると言えます。また、調査結果からは、不安定な通商政策が、大規模投資やイノベーションを阻害する要因となり得ることも示唆されています。国内企業のIT責任者は、最新の経済情報を注視するとともに、不確実性を前提とした弾力的な投資計画を策定することが求められるでしょう」と述べています。
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