File no. 137
《BIG JOHN/ビッグジョン》
デニム生地の発祥はフランス、ジーンズの発祥はアメリカというのがこれまでの定説。
そして現在、ファッション業界では日本産のデニム生地やジーンズが世界を席巻し、新たな歴史を刻んでいる。
世界に名だたるファッションブランドの多くが取り扱い、目の肥えたジーニストたちを虜にするなど、とにかく今、日本産のジーンズが本当にアツいのだ。
今回は、そんなジャパンジーンズ大躍進の原点であり、初めて国産ジーンズの量産化に成功した偉大なブランド《ビッグジョン》に注目したい。
1940年、作業服や学生服の生産にかけては全国でも最大の生産量を誇っていた岡山県倉敷市児島に、創業者の尾崎小太郎によって『マルオ被服』という小さな縫製工場が設立された。
戦後の混乱期を乗り越え、経済が急成長を始めた頃、尾崎は後の人生を決定づける運命的な出会いを果たす。
それは、アメリカから輸入された中古ジーンズとの出会いだった。
ちなみに《ビッグジョン》発祥の地である岡山県倉敷市児島は、現在"ジーンズの聖地"として世界的に認知されたエリアとなっている。
1958年にはジーンズの輸入と受託生産をスタート。
そして、その七年後の1965年には、日本国内で初めてジーンズの量産化を成功させることとなった。
この国内初の量産ジーンズは、日本初のジーンズブランド《CANTON(キャントン)》名義で販売された。
このエポックメイキングな出来事から、岡山県倉敷市児島は"国産ジーンズ発祥の地"としても知られるエリアに。
また、同年の1965年に世界初の洗い加工をスタートし、世界で初めてジーンズを洗って販売した会社として世界のファッション史にその名を刻んだ。
1969年になると日本初のカラージーンズを生産。
さらに、同年に販売したベルボトムは一大ブームを巻き起こした。
1973年には国産のデニム生地を開発し、生地から縫製まですべてがメイド・イン・ジャパンという純国産ジーンズを初めて誕生させた。
1989年には社名を『株式会社ビッグジョン』に変更。
新たなデニム生地やジーンズの開発、販売に並行して、多数のインターナショナル展示会に出店するなどグローバルな展開を加速し、その結果、日本産ジーンズの優れたクオリティや魅力を世
界に知らしめた。
ここで紹介する写真のジーンズ「XXXX-EXTRA」は、そんな《ビッグジョン》が2020年に迎えた創業80周年を記念して発売されたスペシャルモデル。
世界一とも称される日本産ジーンズの生みの親が手掛けた最高峰のジーンズだ。
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