秋冬キャンプの醍醐味といえる「焚き火」の恋しい季節が今年もやってきました。いまや焚き火をする上で焚き火台が欠かせないわけですが、毎年各ブランドから様々な機能的モデルが登場しており、新調するにもどれにすべきか悩みどころ。
そこで今回は、仕事でもプライベートでも外遊びを楽しむアウトドア・ファッション業界のキャンプ好き10名が愛用している「好きな、焚き火台」を拝見しました。
【タナちゃんねる タナさんの好きな、焚き火台】
タナさん/タナちゃんねる、TOKYO CRAFT 代表
ソロキャンプでのアウトドア料理やキャンプギアのレビュー動画などを配信している人気Youtuber「タナちゃんねる」。一方では、経営者としての顔も持ち、アパレルECやWebメディア運営などの事業を展開している。2021年からは自身のオリジナルブランド〈トーキョークラフト〉を始動。こだわりの国産品を取り扱っている。https://tokyocrafts.jp/ Instagram:@tanachannell YouTube:「タナちゃんねる【ソロキャンプ動画】」
「一生使えるこだわりのキャンプギア」をコンセプトとする〈トーキョークラフト〉プロデュースしているタナさん。キャンプでは料理に重きを置いており、現地でも仕込みから始める本格派。「同じ料理でも家で作るより、自然の中で食べる方が格段にうまい」のだそう。
トーキョークラフトのクべル
自身が立ち上げたブランド初のプロダクトとなった焚き火台。傾斜のあるシェイプが個性的だが、「手前は熾火で奥側は高火力に使えるので火力調節もしやすい」と機能性も◎
■トーキョークラフト https://tokyocrafts.jp/products/products-001-kuberu
【MANIKA ディレクター 遠藤さんの好きな、焚き火台】
遠藤洋平さん/MANIKA ディレクター
高円寺を拠点として、「マニアックなナニカ」をテーマにさまざまな商品を展開する旅道具屋〈マニカ〉のディレクター。バッグやアパレル、軽量焚き火台などオリジナルアイテム製作や販売のほかにも、個人的な趣味や嗜好に合ったグッズや作品のセレクト販売も行っている。気が向くとフラッと旅に出て行商することもあるという放浪人。https://www.manikafactory.com/ Instagram:@manikafactory
キャンプでは焚き火を楽しむ、という一点にフォーカスしている遠藤さん。本人曰く、大人の火遊びには静かで景色のいいロケーションが理想的だそう。「絶景を横目に炎を見ていると、日常生活では忘れがちな“地球と一緒に生きている”ってことを再認識できます。それで自分の持つ思考の幅も広がる気がする。だから焚き火は普段浮かばないような発想を得られる貴重な時間なんです」とのこと。
マニカのタキビステーション フルセット
「焚き火も料理も食事も楽しみたい」という思いから設計された焚き火システム。自由に位置を調整できるゴトクは、取り外してテーブル下に移動させると、ハンガーバーとしても利用可能。
■マニカ https://www.manikafactory.com/%E8%A4%87%E8%A3%BD-super-side-me-takibi-light-sp-1
【Hellow inc. 代表 海老沼さんの好きな、焚き火台】
海老沼 純一さん/Hellow inc. 代表
沖縄県石垣島発のアウトドアショップ『ハロウキャンパーズ』や珈琲スタンド『ナッツタウンコーヒーロースターズ』を手がける経営者。イべントディレクターとしての顔も持ち、「ぬあしびキャンピングアース」 などを主催。2020年にはYoutubeチャンネルを開設し、D.I.Y.や料理、アウトドアなどに関する動画配信も行っている。https://lit.link/hellowinc Instagram:@ebinuma_ebids._jun01 Youtube:「えびぬまじゅんいち / EBIDS. outdoor」
北は礼文島、南は石垣島まで旅先でのソロキャンプを楽しんでいる海老沼さん。長距離移動を考慮するとなるとミニマルなギア選びが鉄則だが、限られた選択肢の中でも衣食住には妥協したくないのが海老沼流。「必要最小限のアイテムで旅を楽しむのもいいですが、重いギアを持てないという不自由な状況下でも、快適な衣食住の可能性を探求し続けたい」という。
マーグズの多次元型焚き火台ラプカセット
焚き火検定を受講した際に〈マーグズ〉のデザイナーと出会ったのをきっかけに購入した焚き火台。「調理と焚き火の両方が楽しめるちょうどいいバランスのサイズ感です」。
■マーグズ https://store.maagz.jp/products/rapca
【ドベルグ ディレクター 岩佐さんの好きな、焚き火台】
岩佐翔平さん/DVERG ブランドディレクター
アウトドアをより一層近くに感じるために生まれたブランド〈ドベルグ〉のディレクター。肩書きに捉われることなく、商品開発からモデルまで幅広い分野で活躍している。最近ハマっているのは、レザークラフト でギアを自分だけの特別仕様にカスタマイズすること。モノづくりにもアウトドアにも好奇心旺盛に全力で取り組んでいる。
https://www.dverg.shop/
岩佐さんのキャンプは、お気に入りのギアと自然を眺めながら大好きな日本酒をしっぽりと嗜むスタイル。ヴィンテージの空気感が最高の肴になるそう。「新品からエイジングさせていく過程が好きです。面倒な火起こしの作業なんかも、“ケトルを育てるため”と思うと一気に楽しみに変わってしまう。長く使い込むことで自分色に染めていき、歴史を感じさせるオンリーワンなギアに育て上げたいですね」。
ウルフアンドグリズリーのファイヤーセーフ、グリル M1エディション
あらゆる料理に対応できる焚き火台と専用グリルのセット。「どちらも無骨な見た目ながらコンパクトに収納できます。側面が低く設計されていて、火のゆらめきがよく見える」。
■エイアンドエフ https://www.aandfstore.com/store/commodity/0/20330002000000
【tensix 代表取締役 月岡さんの好きな、焚き火台】
月岡 徹さん/tensix 代表取締役
さまざまな企業やブランドに関わるプロモーション企画や商品ディレクション、フェスやイべントの制作運 営など、自身の経験やコネクションを活かしクリエイティブプロデューサーとして活躍。プライべートはフェスやキャンプのほか幼少期からボーイスカウトに所属する、根っからのアウトドアマン。最近はアクティビティありきの外遊び増えたそう。
http://tensixinc.jp/
Instagram:@tsukioka_tensix
夏場を中心に水辺でSUPキャンプを楽しむ月岡さん。普段のオートキャンプとは異なるアイテムの中で特に重要なのは、当然水に強いこと。濡れたまま座れるイスや、帰る直前まで遊んだ後に濡れたウエア類を入れる収納用品などは必須だ。また設営に手間取ると遊ぶ時間が減ってしまいもったいない。次第にサッと組み立てでき、撤収もラクにできるギアが残っていったそうで、焚き火台もシンプルなものをチョイス。
モンべルのフォールディングファイヤーピット
夏場は焼くだけの簡単な調理が多く、ここでサクッと炭火焼きすることが多いそう。コンパクトな本体は簡単に折り畳め、広げるだけの簡単設営。トングは〈べルモント〉のUL火ばさみ。
■モンベル https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1122712
達人たちの「好きな、焚き火台」はまだまだ!次ページに続く
【ピノワークス 代表 佐藤さんの好きな、焚き火台】
佐藤洋俊さん/ピノワークス 代表
2014年に“自分らしいキャンプスタイル”をコンセプトにしたガレージブランド〈ピノワークス〉をスタート。ケースや人気商品のオプションギアを製作する。2019年には新潟県内にアウトドアセレクトショップ『ワンフォー』をオープン。キャンプ中の好きな過ごし方は「日中にアクティビティ、夜に焚き火をして心ゆくまで楽しむこと」だそうだ。https://pinoworks.net https://one4niigata.com
天然皮革をふんだんに使ったアイテムを展開する〈ピノワークス〉代表である佐藤さんの愛用品は、ブランドを体現するかのようなものばかり。レザーやウッド、金属など経年変化する素材のアイテムがほとんどを占めている。「これらの素材はエイジングするだけでなく、大事に使えば永く使えるものです。」と、愛用する焚き火台も良い味が出ている。
パイロミッドのアウトドアクッキングシステム
アメリカ製のステンレスグリル。「収納がとにかくコンパクト! バックパックに入るほど小さくなります。燃焼効率がいいので、少しの薪で非常によく燃えるのも魅力です」。
【アウトプットライフ 齋藤さんの愛用焚き火台】
齋藤順一さん/OUTPUT LIFE 営業担当
”家のモノを外に持ち出す”というコンセプトを掲げて、デザイン性と機能性を兼ね備えたアイテムを展開する〈アウトプットライフ〉の営業担当。プライべートでは3児の父で「いつまで子どもたちがキャンプに付き合ってくれるのか」と不安を抱えながらも、家族全員で快適に楽しめる理想のキャンプスタイルを模索している。
https://outputlife.co.jp/
齋藤さんにとってのキャンプは、「家族だけで外遊びを楽しめる貴重な時間」。その大切さを知っている3児の父らしいスタンスは、ギア選びにも反映されているようだ。焚き火台も形を変えることができる遊び心あるものをチョイス。
チャンのファイヤーボウルローインパクト XL
プレートの使用数を変更し、好きな形で使える焚き火台。薄くコンパクトに収納可能。「ガンガン燃やしても歪まない厚い鉄板が安心。残念ながら料理向きではないですが、鑑賞用として最適」。
■プライウッド https://www.plywood.jp/35483002
【チャムス PR担当 市之瀬さんの好きな、焚き火台】
市之瀬 亮さん/CHUMS PR
愛らしいブービーバードがアイコンのユタ州発アウトドアブランド〈チャムス〉のPR担当。2021年8月には昭島に新たな直営店舗がオープンするなど人気が高まるにつれて、メディアへの露出も増えて多忙な日々 を送っている。プライべートでは根っからの野外音楽フェス好きで、フジロックフェスや京都大作戦などには毎年顔を出している。
https://www.chums.jp/
Instagram:@chums_japan
「手軽に現実逃避できるところ」にキャンプの魅力を見出す市之瀬さん。生粋の野外音楽フェス好きで、どこか日常を忘れさせてくれそうなポップでアイコニックアイテムを揃えている。「アウトドアだけではなく、ミリタリーやストリート、音楽などカルチャー要素が詰まったモノに引かれます。大好きなギアに囲まれながら、現実を忘れて仲間とひたすらジェンガに明け暮れる。そんな過ごし方が理想なのかもしれません」とのこと。
チャムスのブービーフェイスフォールディングファイヤーピット
炎がブランドロゴを浮かび上がらせる遊び心あるデザインが施された焚き火台。「薄く折り畳めて、キャンプフェスなどで持ち運びに便利。生音を聞きながら 焚き火を楽しめたら最高です」。
■チャムス https://www.chums.jp/shop/g/gCH62-1698-0000-00/
【スタンプタウン 平井さんの好きな、焚き火台】
“15’12 –Home”—STUMPTOWN BOOTS & RECRAFTING
普段はアパレル関係で働く平井さんが、いま最もハマっているのがキャンプ。好きな過ごし方は「子どもたちが寝静まった後、ひとりでビール片手に焚き火をボーッと眺めること」だそうだ。
ソラチタニウムギアのスーパーネイチャーストーブ#1
総重量は約180gと非常に軽い焚き火台。「ペグがあれば調理道具を載せられます。グループ用とは別で使い、スルメを炙ったり、暖を取ったりできる絶妙なサイズ」。
■ムーンライトギア https://moonlight-gear.com/?pid=74413423
【ボルシチ 辻井さんの好きな、焚き火台】
辻井国裕さん/ボルシチ代表、PRディレクター
国内外のブランドを扱うアタッシュドゥプレス(広報)『ボルシチ』の 代 表を務め、ファッション、アウトドア、スポーツとさまざまなジャンルに精通。中目黒のオフィスに併設する『ボニルギャラリー』ではアートディレクションも手がける。9年ほど前から始めたキャンプをきっかけに、縦走登山などのアクティビティを楽しんでいる。
https://borshch.jp/
Instagram:@boku_mountain
ソロキャンプや縦走登山に親しんできた辻井さんが、去年から始めたのが自転車キャンプ。ソロキャンプ時代から電車を利用することが多かったため、そのギアセレクトはUL(ウルトラライト)志向。そんな辻井さんの愛用する焚き火台は非常にコンパクトで持ち運びもラクラク!
ホールアースのラップトップグリルミニ
折り畳めばラップトップ型に収納でき持ち運びしやすいデザイン。上に向かって広がる構造で、サイドの通気口から空気の流れが生まれるので燃焼効率もよし。網付きなので調理もラクラク。
■ホールアース https://www.whole-earth.net/products/we2kdf01
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