筋肉ムキムキになると免疫力がアップすることをご存じですか? じつは風邪になると、私たちの体は筋肉を分解する構造になっています。筋肉量が多い人の病気での死亡率は、筋肉量が少ない人の半分という研究成果もあるほどです。筋肉ムキムキになると免疫力がアップするメカニズムを見ていきましょう。
筋肉ムキムキで免疫力がアップする
筋肉ムキムキになると免疫力がアップするメカニズムは、実際の医療の現場にも取り入れられています。70代の男性は3年前に肺炎で生死の淵をさまよいました。細菌性の重い肺炎で3週間も意識不明。なんとか一命を取り留めたのです。
その後、医師からは風邪をひかないように厳重注意されます。風邪をひくと再び肺炎になり、命を落としかねません。ここで、医師から指導された免疫力を高める方法がとても意外なものだったのです。
医師は両脚に2キロずつの重りを付けて、脚を上げ下げする筋トレを指導。そして、筋肉ムキムキになることで免疫力を高める方法は見事に成功します。男性はいまでは好きなゴルフをするまで回復したのです。
筋肉ムキムキでグルタミンが増加
なぜ筋肉ムキムキになると免疫力がアップするのでしょうか。指導した医師によると、筋肉ムキムキになると肺炎に立ち向かうとき、リンパ球が増えるといいます。
リンパ球とは、ウイルスや細菌と闘ってくれる免疫細胞の1つ。リンパ球が増えることで免疫力が高まって、強い身体になっていきます。ただし、筋肉ムキムキになればリンパ球が増えるわけではありません。
私たちの体は、風邪や肺炎になると筋肉を分解する構造になっています。筋肉の分解によってグルタミンが放出。このグルタミンがリンパ球を活性化して、結果的にリンパ球の数を増やしてくれるのです。
筋肉ムキムキになるのは、病気のときに供給されるグルタミンの増加が目的。グルタミンが増えればリンパ球が増えて、結果的に免疫力がアップするというわけです。
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