寝る前のストレッチで副交感神経を優位にする

寝る前のストレッチが深い眠りに効果があることは、いまや常識といえるでしょう。しかし、ストレッチにも寝る前にやってよいものとNGなものがあるのはあまり知られていません。それが、静的ストレッチと動的ストレッチ。寝る前は静的ストレッチで副交感神経を優位にするのが正解です。

寝る前のストレッチは静的が効果的

ストレッチには、動的ストレッチと静的ストレッチの2種類があります。ストレッチと聞いてイメージするのは静的ストレッチ。腕や肩の筋肉を伸ばしてしばらく固定する動作が知られています。寝る前のストレッチに効果的なのはこの静的です。

一方の動的ストレッチは言葉自体になじみはありませんが、動き自体は誰もが経験したことがあるもの。それがラジオ体操です。サッカーの試合前に選手たちが軽く走りながら体をひねったりするブラジル体操も動的ストレッチになります。

これまで怪我の防止のために、運動前に静的ストレッチが当たり前のように行われていました。実際、体育の授業で静的ストレッチを準備体操代わりにやったという人も多いでしょう。

しかし、最新の研究で静的ストレッチには効果がないことが判明。むしろケガの原因になることがわかりました。静的ストレッチは副交感神経の働きを高めるため、リラックス効果があるため。これでは体が運動モードになってくれません。

動的ストレッチはその逆で、交感神経の働きを高める効果があります。その意味で運動前のストレッチとして推奨されるのは動的ストレッチ。柔軟性と筋力をアップするので、パフォーマンス向上とケガ防止を実現してくれます。

そして、副交感神経を優位にする静的ストレッチは寝る前にすると効果的というわけです。なお、スポーツなどの運動についても静的ストレッチは効果がないわけではありません。とくに肉離れや筋断裂など、筋肉のケガの予防効果は十分です。

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