体幹の筋肉が弱ると、その影響はまず悪い姿勢として現れます。そして、ハリのない腹筋や背筋は、下半身太りにも影響を及ぼすのです。それが顕著に現われる場所が内臓下垂。内臓下垂はウエストを直接的に太くするうえに、体液を停滞させて間接的には下半身太りの原因になるのです。
内臓下垂でウエストを太くする
体幹の中でも腹部は骨格が背骨しかありません。腹部の筋肉はこの空間を埋めて姿勢を保つだけでなく、内臓の位置を整える役割も果たしています。内臓は上は横隔膜、下は骨盤底筋、横は腹横筋によって支えられているのです。
ここで、体幹の筋肉が弱ると内臓が正常な位置よりも下がってしまいます。これが「内臓下垂」といわれる現象です。腹筋や背筋が弱ると、内臓は下垂して骨盤の底に押し付けられてしまいます。
すると、下垂した内臓によってお腹周りがサイズアップ。内臓下垂はウエストも太くします。さらに内臓は骨盤の中で圧迫されて機能が低下。胃や腸の消化・吸収活動が弱ってきてしまうのです。
下半身太りの原因は体液の停滞
内臓下垂の悪影響は、ウエストのサイズアップと内臓の機能低下にとどまりません。下垂した内臓によって、そこから下の体液のめぐりが悪化。これが下半身太りの原因となるのです。
血管やリンパ管は各臓器に体液を供給しながら、骨盤を通って下半身まで伸びています。帰りはまた骨盤の中を通って心臓に戻る仕組みです。内臓下垂で骨盤内で圧迫されると流れが停滞。足がむくみ、下半身太りの原因となるのです。
こうなると悪循環が止まりません。血の流れるスピードが遅いと足の甲で通常よりも冷やされた血液が骨盤を通って戻っていき、内臓をさらに冷やしてしまいます。内蔵の機能低下を促進させるのです。