キャリーバッグ(スーツケース)の選び方から基礎知識、おすすめブランドまで
短期の出張から長期の海外渡航まで、旅行計画と同時に必須なのがキャリーバッグ(スーツケース)選び。
一見どれも同じに見えるキャリーバッグなので、レンタルで十分、最低限使えれば十分、という方もいれば、ファッションと同じく、納得したものを購入して長く愛用したい、という方もいらっしゃるはず。
本記事ではキャリーバッグの基礎知識から選び方、定番&高級ブランドまでまとめてピックアップ。
結構奥が深くて、1個買うと必要ないのに2個目、3個目が欲しくなるんです…。
キャリーバッグの選び方①渡航予定に合ったサイズを選ぶ
短期の出張や旅行であれば、基本的には機内持ち込みの可能なキャリーバッグを選ぶのが無難です。特に海外の空港ではキャリーバッグの扱いが雑なことが多いため、預け入れる事で破損や大きな傷が出来てしまう…という可能性も。その点、機内持ち込みであれば家を出てから渡航先まで自分で管理できるので非常に安心です。また、到着してから荷物を受け取る手間を省けるのも大きなメリット。
▼機内持ち込み可能なサイズ・荷物重量
①縦・横・幅の3辺の和が115センチ以内(各辺が55cm×40cm×25cm以内)
※一部例外があり、例えば座席数100席以下の飛行機は3辺の和が100センチ以内の場合も。必ず搭乗予定の航空会社で予め確認しておきましょう。
②総重量10kg以内(一部LCCなどでは7kg以内)
⇒機内持ち込みタイプのキャリーバッグを買う場合、小物を収納できるポケットが外側に付属したタイプがオススメ。
[エース] ace. スーツケース パリセイドZ 45cm 36L 3.3kg 機内持込可 双輪キャスター 05581 02 (ブラックカーボン)
短期であれば機内持ち込み可能なキャリーバッグを選ぶのも手ですが、大は小を兼ねる、という言葉もある通り、将来もっと長期の旅行や滞在があるかも知れません。自分のライフスタイルに応じたサイズを選びましょう。宿泊数とキャリーバッグの容量の目安は下記のとおり。
・~40L 1~2泊
・45L~59L 3~4泊
・60L~74L 5日間~1週間
・75L~84L 1週間~10日間
・85L~94L 10日間~2週間
・95L~ 2週間~
一方、キャリーバッグは大きすぎると航空会社から超過料金を請求されます。機内持ち込み、預け入れ荷物ともに各航空会社で規定が異なり、たびたび許容量も変化するので最新情報は直接問い合わせ推奨です。目安としては超過ごとにだいたい1万円~2万円程度。
キャリーバッグの選び方②キャリーバッグの種類
快適に旅行や出張を過ごすために考慮したいのが、それぞれ特徴を備えたキャリーバッグの種類。当サイトではこれを「①ハードタイプ」、「②ソフトタイプ1」、「③ソフトタイプ2」、「④マチ広タイプ」に分けてご紹介します。
「①ハードタイプ」は一般的なキャリーバッグでイメージされるこちらのタイプ。多くはポリカーボネイトなどの素材で出来ており、衝撃に強く荷物を保護する能力が高いのが特徴です。材質がアルミなど、より硬いものになるほど高くなり、質感も高級感が高くなります。
「②ソフトタイプ1」はポリエステルやレザーなどで出来たキャリーバッグのタイプです。外側にポケットが付属することが多く、利便性が高いのが特徴です。一方でハードタイプより衝撃に弱く、機内手荷物の許容範囲内で作られたものが大半です。
「③ソフトタイプ2」はスポーツタイプのドラムバッグやバックパックにキャスターが付属したようなキャリーバッグです。こちらも外側にポケットが付属するなど利便性が高い一方、「②ソフトタイプ1」よりさらに衝撃に弱くなります。その反面、軽量かつ荷物がない時は小さく畳めるため、場所を取らないというメリットがあります。
patagonia(パタゴニア)Black Hole Wheeled Duffel 45L 【49376】[正規取扱] (ONE, Forge Grey)
「④マチ広タイプ」はその名のとおり、キャリーバッグのマチに十分な長さがあるタイプのことです。マチが広いことで縦と横の長さがそれほどなくても大容量を収納できる(航空会社の超過料金となるサイズを回避できる事も)ほか、ヘルメット、特殊な機材、置物など通常のスーツケースでは収納できないものを持ち運べるのもメリット。
キャリーバッグの選び方④TSAロックの有無
預け入れ荷物のチェックが特に厳しいアメリカ(グアムやサイパン、ハワイ含む)では、米国連邦航空省運輸保安局(TSA)が乗客の許可なくキャリーバッグを開ける場合があります。このため一般的にはスーツケースは開錠したままにしなければなりませんが、万が一施錠したままの場合、鍵やキャリーバッグ自体を破損させて中身を調べることになります。これを回避できるのが特殊ツールを使用して開錠できる「TSAロック」で、スーツケースを施錠したまま検査に出すことが可能になります。
直近でアメリカへの渡航がなくてもTSAロックがあると便利でしょう。一方でTSAロックがなくても別売りでバンドタイプ、南京錠タイプの販売も行われています。上で紹介した「③ソフトタイプ2」のキャリーバッグの場合も基本的にTSAロックがないので、南京錠タイプなどを購入しておくと便利です。
DABADA(ダバダ) スーツケースベルト ダイヤル式 TSAロック付き (レインボー, TSAロックタイプ)
ottostyle.jp TSAロック 南京錠 (3桁、ダイヤル式ロック、カギ、鍵、海外旅行用)
おすすめのキャリーバッグブランドまとめ
ここからはキャリーバッグのおすすめブランドをご紹介していきます。
American Tourister(アメリカンツーリスター)
機能的で豊富なカラーバリエーションが人気の、1933年アメリカ生まれのキャリーバッグおよびビジネスバッグブランド。
ハードケースを中心にミニマルなデザインやPOPなカラーリングのキャリーバッグが揃い、創業80年以上を誇る歴史に裏打ちされた十分な品質も魅力。同じくキャリーバッグの世界的ブランドであるサムソナイト社の子会社として、よりリーズナブルな商品展開を行っています。
ゼオライト 62L 28,080円~
キューブポップ 55L 27,000円~
キャリーバッグはどこが作っているのかよくわからないノーブランドものも多いですが、キャスターが壊れたりなんてことも多いので、しっかりとした品質のこのあたりの価格帯から選ぶのがオススメです。
Herschel Supply(ハーシェル サプライ)
2010年にカナダのバンクーバーで創業した、バックパックを中心にシンプルかつスタイルを選ばないバッグ作りで人気のブランド。
若者からセレブまで愛用する普遍的なデザインが魅力のハーシェルでは、「TRADE LUGGAGE」と題してシンプルなデザインのキャリーバッグを展開。リュックなどによく見られる、ものを引っ掛けるための「||」が施されているのもこのブランドならでは。縦長のシルエットも他にあまりなく魅力あるデザインです。
ハードタイプのほか、ソフトタイプの展開も豊富。カラーバリエーションの豊富さが嬉しいですね。
$329.99(53.5L)
EASTPAK(イーストパック)
EASTPAK(イーストパック)は1960年にアメリカで創業したバッグブランド。コーデュラなどのタフな素材を初めてリュックに採用し、そのコストパフォーマンスの高さから学生を中心に高い人気を誇ったほか、軍隊向けのナップザックやダッフルバッグなども制作してきた由緒あるブランド。
一般的にデザインバリエーションが少ないキャリーバッグにおいて、奇抜なプリントやカラーリングがあるのもこのブランドの特徴。
写真上のタイプで容量79L、価格は31,320円 。
こちらはハードな素材とファブリックを組み合わせたハイブリッドタイプのキャリーバッグ。容量56Lで価格は37,800円。
CRASH BAGGAGE(クラッシュバゲッジ)
キャリーバッグといえば雑に扱われ、傷やヘコミ、汚れがつくもの…そんなデメリットを見事に逆手に取ったのがイタリア・ベネチア生まれのデザイナーであるフランチェスコ・パヴィアがスタートしたラゲッジブランド「CRASH BAGGAGE(クラッシュバゲッジ)」。
加工の絶妙さにより、凹みがありながらあくまでデザインだとわかるのも巧いところ。ドレスウェア、ストリートウェアなどファッションにこだわりのある方に特にオススメのデザインですね。コンサバティブなデザインが多いキャリーバッグの中で唯一「遊び」があるブランドだと言えるでしょう。
¥39,960(65L)
Samsonite(サムソナイト)
言わずと知れたキャリーバッグ(スーツケース)界のトップブランド。1910年にアメリカで操業され、その歴史は100年以上。激しい衝撃や摩耗にも耐えうる強靭な耐久性がウリで、60年代から世界トップブランドに。現在はイギリスに本社を構え、ファッションブランドとのコラボレーションやトラベルバッグのOEMなども手掛けています。
超軽量の「コスモライト(写真上)」、高級革製品のような質感の「パイソン」、個性的なデザインの「カメレオン」、ハイエンドラインの「ブラックレーベル」が主要モデル。
コスモライト スピナー55L ¥ 61,560
パイソン55L ¥ 76,680
BURTON x NEIGHBORHOOD(バートン×ネイバーフッド)
ウィンタースポーツ関連のウェアが定番のBURTON(バートン)はソフトタイプのスポーツ利用に便利なキャリーバッグが豊富。
現在は日本のストリートウェアブランド、NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)とコラボレーションを行いバッグ類を展開中。ヴィンテージ物のキャリーバッグのようなシールの張り付いたようなデザインや、所々に施された味わい深いフェイクレザーの素材遣いなどが特徴。
荷物が整理しやすい仕切りポケットの配置やTSAロック対応もBURTON(バートン)の魅力。今後も他のブランドとコラボレーションするかも知れないですね。
¥49,680(86L )
innovator (イノベーター)
北欧スウェーデン生まれのライフスタイル・ブランド。スウェーデン国旗をイメージしたキャリーバッグが人気商品で、LOFTなど雑貨店の定番商品。クロスの部分がボディと同色のよりシンプルなデザインのタイプ、カラーリングが異なりノルウェー、フィンランドの国旗風のデザインもあります。
元々は1969年にデンマークで開催された家具フェアで出店したチェアからスタートし、シンプルなプロダクトと耐久性や機能性など、合理的なモノ作りへの評価が高いブランドです。
17,280円(38L)
TRANS CONTINENTS(トランス コンチネンツ)
「東京ジェットセッター」を合言葉に、あらゆる移動手段を巧みに使いこなす都市型のライフスタイルを送る人へ向けた洗練されたプロダクトを生み出すトータルライフスタイルブランド。キャリーバッグは安心のTSAロック標準装備、滑らかなドイツ製のBASF社製キャスターを使い、大容量でも低価格での展開が魅力的。
¥16,200(57L)
¥27,000(74L)
Trunkster(トランクスター)
スマートフォン、小型スクーター、IOT機能付き家電など、これだけテクノロジーが進化しているのに、一向に「タダの箱」のままのスーツケース業界。と、結構保守的な姿勢が批判されていたりしますが、Trunkster(トランクスター)はそんな業界に一石を投じるべくアメリカで生まれたテクノロジー系のキャリーバッグ。
ジッパー式ではないスライディングドア式の開閉方式や重量超過を防ぐ重量計測機能、USB充電(スマホ9回充電可能)、GPSなどを搭載した未来型の機能が満載。この分野がまだまだ成長していないため、若干価格が高いのが難点。
機内持ち込みサイズ(約55.8cm x 35.5cm x 22.8cm)のほか、預け入れサイズもあり。
$345(機内持ち込み43L )
PROTeCA(プロテカ)
国内スーツケースのトップブランド、ACE(エース)社が提供する日本製キャリーバッグのオリジナルブランド。
高い品質と日本らしい細かな部分への配慮が行き届いた作りが魅力的。たてよこ360度、どこからでも開けられる便利なスーツケース「360」が人気商品。
縦と横、どちらからでも開けることができるので、立てた状態のままでも中身が取り出せるのがポイント。
利便性は間違いなくナンバーワン。
55,000円(32 L)
BRUNO(ブルーノ)
BRUNO(ブルーノ)は国内で人気のライフスタイル雑貨を手がけるイデア・インターナショナルのオリジナルブランド。
キッチン用品を中心に人気のほか、主力商品のひとつがキャリーバッグ。ポリカーボネイト製ながらまるでレザーのような上質な質感がスーツスタイルからメンズ・レディースのカジュアルファッションまで幅広く馴染み、上品な雰囲気を醸し出します。
伊勢丹などの百貨店で幅広いデザインバリエーションが展開中。下記リンク先からはBRUNO(ブルーノ)以外のイデア取り扱いキャリーケースがチェックできます。
¥34,560(66L)
TIMEVOYAGER(タイムヴォイジャー)
新潟・長岡市の包装紙メーカー「安達紙器工業」が展開する、木材パルプ由来の自然素材「バルカナイズド・ファイバー」を使用したキャリーバッグブランド。このデザインや紙由来の素材と、多くの点でイギリスの「グローブトロッター」と共通点があります。
グローブトロッターと比べ、4輪キャスターで使い勝手がよく、ほとんどの商品が機内持ち込み可能なサイズ。手作業によって作られるディティールは同ブランド所有者でも満足できるクオリティで、特徴的なスケートボードのトラック&ウィールを採用し、滑らかな機動力も魅力のひとつ。
▼小物が収納できる小物蓋も。クオリティはかなり高い。
スタンダードタイプ 47,000円(30L)
BRIEFING(ブリーフィング)
1998年にアメリカでスタートし、ミル・スペックに準拠した本格仕様の耐久性、マルチポケットなどの機能的なディティールがありながらタウンユースにも活用できる、本格バッグブランド。
ミッドナイトブルー×ブラックの配色がブランド定番で、多彩なポケットなどの機能性もこのブランドならでは。百貨店の定番商品。
上の写真は定番モデルの「T-1」で、¥88,000。
同ブランド初となるハードタイプの「H-100」は大容量100Lで68,000円。
TUMI(トゥミ)
1975年にアメリカで操業され、BRIEFING(ブリーフィング)と同じくミルスペックの高い耐久性と利便性で双璧をなすブランド。
デザインとしてはこちらのほうがよりシックで、特に写真上の同ブランド初のアルミ製ケース19 DEGREE ALUMINUM(19 ディグリー アルミニウム/55L¥129,600)は要チェック商品。
フロント・リッド・インターナショナル・キャリーオン ¥108,000(30L)
MONTBLANC(モンブラン)
ドイツ発祥の筆記具メーカーであり、万年筆が世界的に人気のMONTBLANC(モンブラン)もキャリーバッグを展開。現在はスイスを拠点とするリシュモングループの傘下で、MONTBLANC(モンブラン)は社名ではなくあくまでブランド名。
キャリーバッグはポリカーボネート製のブラック、ネイビーのシンプルなカラーパターンで、ブランド定番の星形マークが目印。ホイールケースにアルミニウムのトリムを採用し、衝撃からキャスターの破損を防ぐ作り。
最もリーズナブルな機内持ち込みタイプで¥108,000。
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