新型コロナショックによる緊急事態宣言が全国的に解除され、それに呼応するかのごとくネット上でも、ほのぼのとした恋愛ネタがチラホラ散見できるようになってきた。「恋愛」もまた「外出自粛」で我慢を強いられてきた「不要不急」のクチだったってことなんだろう。
そんななか、「ファッション・トレンドニュースや恋愛コラムなどをお届けする女の子のためのネットメディア」を謳う『ハウコレ』が『気になる本音! 男子に聞いた「喫煙女性」への印象』なるタイトルの記事を配信していた。ハウコレが導き出した「喫煙女子」に対する「男子の本音」とは、大きくは以下の4つに分類されるという。
1.マナーを守るなら問題ない
2.自分が吸わないので吸わないでほしい
3.自分は吸うけど吸わないでほしい
4.自分が吸うので同じ趣味、という感じで悪くない
まず「(自分が吸う・吸わないは関係なく、相手が)マナーを守るなら問題ない」というのはもっとも寛大な意見だと言える。喫煙の是非にかぎらず、何事にもこうした姿勢を貫ける男子は、女子からすれば相当に好感度も高いのではなかろうか。
「自分が吸わないので吸わないでほしい」という意見も、嫌煙家にとってタバコの匂いは堪えがたいものであることくらい、スモーカーの私でも容易に想像できるので十分に理解できるし、男女ともに喫煙率が激減しつつある昨今、「オレがこうだからキミもそうして」風の、ある意味 “ソフトなモラハラ”がトラブル化するケースも稀な気がする。
いっぽう「自分は吸うけど吸わないでほしい」ってヤツはちょっと謎だったりする。「特に女の子は妊娠とか出産とかに影響がありそうだから」みたいな、この “派”に属する男子の言い分が紹介されていたが、ならば、とりあえずは自分が禁煙してから、相手にも促すべきではないか。女子からすればけっこう危険な “ハード系モラハラ”の資質を秘める可能性の高い男子……だと思う。
さて。先ほども申したとおり私はスモーカーであり、ゆえに喫煙女子に対する率直な印象は決して悪くない……どころか、むしろいい。喫煙者への風当たりが日ごとに強まっているここ数年、地下に潜ったレジスタンスよろしくの、ちょっとした “同志”的な親近感さえ抱いてしまう。
が、私だってできれば本当は禁煙したいのである。同志と仮に生活を共にしたら、紫煙がただよう “桃源郷”でつい調子に乗ってプカプカ吸いまくってしまいそうなのが恐ろしい。だから、私は願わくば私の喫煙を “あまり度が過ぎない程度”に煙たがってくれる嫌煙女子と出会いたい。そうなれば、彼女とデートする少なくとも3時間前あたりからタバコをやめて、一緒にお泊まりするときは彼女が完ペキに寝入ったのを確認し、そっと外に出てコソコソ一本……と、完全禁煙は無理にせよ、本数は劇的に減るに違いない。もしかして私も「自分は吸うけど吸わないでほしい」派? さっきあんなにディスったばっかなのに(笑)。つまり同志とは “恋人”ではなく、あくまで “同志”として喫煙の至極を楽しみ、時には禁煙のつらさを語り合いたいのだ。まことにもって勝手な話なのは、わかっちゃいるけど……。
前にもここcitrusで書いたが、なんだかんだ言って「禁煙」の一番の特効薬は、禁煙外来で処方してもらうクスリなんかよりも、断然と「恋」なんである。