夏に食べたくなるものといえば、ソフトクリームですよね。ですが、もしかしたら「え、アイスクリームじゃないの?」と思った方も多いかもしれません。では、ソフトクリームとアイスクリームの違い、あなたは説明できますか?

■ソフトクリームとアイスクリームの違いとは?
ソフトクリームとアイスクリームという言葉は、普段なんの気なしに使い分けていますよね。「○○ソフト」という名称で売られているものはソフトクリーム、それ以外はアイスクリームという認識で、その違いを深く考えたことがなかったという方も多いことでしょう。
ソフトクリームとアイスクリームの決定的な違いは、温度にあります。
アイスクリームは、柔らかいソフトクリーム状のものを容器に入れ、マイナス30℃以下で一気に固めたもの。管理はマイナス25℃~マイナス30℃で行われ、店舗ではマイナス18℃以下で販売されています。
一方のソフトクリームは、マイナス5℃~マイナス7℃程度の製品温度となっており、フリーザーという機械のなかで撹拌され、適度に空気を含みながらふんわりと固まったクリームを、そのまま食べるもののことを言います。この製法により、滑らかな口当たりが実現されているのですね。また、アイスクリームが凍結する過程で失われてしまうフレッシュなミルクの風味も、ソフトクリームでは味わうことができます。
つまりソフトクリームは、「出来立てのアイスクリーム」と言っても、決して間違いではない食べ物なのですね。しかし、溶けたアイスを舐めると非常に甘く感じるように、温度によって味覚には差が出るので、アイスクリームとソフトクリームには、それぞれの温度に合うよう、原料の配合を変えるなどの工夫がなされているそうです。
■ソフトクリームと言っても、海外では通じない!?
ソフトクリームという名前ですが、実は和製英語であることはご存じでしょうか。「ソフトサーブアイスクリーム」というのが、英語での正しい言い方なのだそうですよ。
この言葉を作ったのは、ソフトクリームの総合メーカーである日世の創業者・田中譲治。日本で「ソフトサーブアイスクリーム」を広めるため、短く分かりやすい名前にしようと、真ん中のサーブとアイスを省略して、ソフトクリームと命名したのだとか。
ちなみに、英語圏で「ソフトクリーム」と注文しても、店員が「柔らかいクリーム??」とわかってもらえないどころか、ハンドクリームのことと誤って理解されることもあるとのこと。海外でソフトクリームを食べたいときには、注意が必要ですね。